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日本人が意外と知らない「革」って?
「皮」と「革」はどう違う?
靴や財布、バッグ、ジャケットやインテリア、アクセサリーなどの小物まで色々なものに使用されている革について、皆さんはどのくらい知ってますか。
熱や摩擦に強く、使えば使うほど味が出てくる革は手入れさえ良ければ一生ものです。
革のことをもっと知って、自分なりの好みに育ててみませんか。
目 次 ⇓
□ 皮革について
〇 皮革の「皮」と「革」はどうちがう?
〇 革の持つ性質と特徴
〇 革の欠点
□ 「革」の出来るまで
〇 なめし(鞣し)
皮革について
〇 皮革の「皮」と「革」はどう違う。
どちらも「かわ」と読みますが、どう違うんでしょう?
これ、知ってる人は意外と少ないんですよね。
皮と革の違いは、動物の「皮」に科学的な処理をしたものを「革」と言いますが、その処理のことを「鞣し」と言います。
「鞣し」に関しては、この後の「革」のできるまで、で詳しく説明します。
「皮」を鞣して腐敗しにくく、色々と加工しやすい状態にしたものが「革」ということです。
英語でいえば「皮」は「SKIN」で「革」は「LEATHER」です。
日本語の文字より英語の方が分かりやすいって変な話ですね。
〇 革の持つ性質と特徴
革の大きな特徴は、吸湿性と放出性、また弾力性と可塑性といった相反する性質を持っていることです。可塑性(かそせい)は乾くと固まる性質です。
一日靴を履いていると、足から約100㏄(コップ1杯分)の汗をかくと言われますが、靴はその汗を吸収し、いつの間にか放出します。
これが「革は呼吸すると」と言われる所以です。
しかし、一日履いた靴の汗を放出すには約48時間かかると言われているので、1日履いたら2日あけるのが理想です。 これ大事!
同じ靴を毎日履き続けると、汗を放出しきれていない靴を履くことになるので、靴が傷むだけでなく、とにかく不衛生ですよね。 きったねー!
できれば、3足以上の靴をローテンションするのが靴を長持ちさせて、足を衛生的に保つポイントです。
〇 革の欠点
多くのすばらしい特徴を持っている革ですが、革には宿命的ともいえる欠点があるんです。
それは、「水に弱い」ということです。
革は濡れると、吸湿性があるため、水分を繊維の中に吸い込み、組織を柔らかくし強度を弱め、シミの原因にもなります。
また乾かないまま長時間置くとカビが生えやすく、乾くと、可塑性があるため固まってしまいます。
革を上手に長持ちさせるためには、できるだけ雨や水から守って、定期的にお手入れをすることがポイントになります。
革のお手入れ方法は、前に書いた「もう足元を見ても大丈夫」をご覧ください。
「革」のできるまで
〇 鞣し(なめし)
「皮」は「鞣す」ことによって「革」になり、腐敗しにくくなって加工しやすくなり、柔軟性、多孔性、耐水性、耐熱性といった革本来の性質が生まれます。
鞣しの種類① クロム鞣し(鉱物性)柔軟で伸縮性があり、耐久性に優れ、染料で染めやすくなります。
加工しやすく手触りのよさやフィット感などの感触的な性質から、靴やバッグ、ジャンバーなどに使用されている革の約80%がこのクロム鞣しです。
② タンニン鞣し(植物性)伸縮性がなく硬いが丈夫で、靴底やベルト、財布などに使用され、ヌメ革もこの方法で鞣されます。
レザークラフトなどにもよく使われています。
茶褐色(ベージュorアイボリー)をしていて、水や油を吸収しやすくデリケートなものは手の脂でもシミになります。
私はこの自然な汚れがというか、使い込んだ感じが好きですが・・・。
③ その他
クロム鞣しをしてからタンニンに鞣しをする混合鞣しや、油鞣し、など多くの鞣し方があります。
革や靴に関することは今回で一応おしまいです。
また機会があれば再開しますが、何か質問があればいつでもお答えします。