「執行草舟の視線」の難しい言葉 4

 続きです。

「掉尾」
「とうび」あるいは「ちょうび」と読み、物事や文章の終わりに勢いをふるうこと。転じて最後という意味。本書では「とうび」と振り仮名がありました。

「豁然」
「かつぜん」と読み、パッとうち開けるさま、突然迷いや疑いが晴れるさまという意味です。

「光箭」
検索すると「こうせん」という読みは出て来ますが、意味が出て来ません。「箭」は「矢」という意味で、「光陰如箭」なんていう四字熟語も出てくるので「光の矢」という意味で良いと思います。東松山市に「箭弓町」という住所があるのですが、「弓矢の町」みたいなことなのでしょう。

「参籠」
 「さんろう」と読み、神社・仏寺などに、ある期間こもって祈願すること。

「躙り寄る」
 「にじりよる」と読み、座ったままじりじりとひざで進み寄る、座った格好のままですり寄るという意味です。「にじりよる」は聞いたことがあったので、字面や送り仮名から読み方を予測できないことはなかったかもしれません。ちょっと悔しい。でも、意味は何となく「詰め寄る」みたいなイメージでいたので調べておいて良かったです。

「刀自」
「とじ」と読み、中年以上の婦人を尊敬して呼ぶ語。全く想像がつかない意味ですが、「戸主」の意味で、「刀自」は当て字だそうです。使い方に気をつけます。

「厳飾」
本書には「ごんじき」と振り仮名がありましたが、「ごんしょく」とも読むようです。立派に飾ること、おごそかで美しいといういみです。

「趺坐」
「ふざ」と読み、足を組み合わせてすわること。また、仏教の坐法の一つ、結跏趺坐のこと。

「摩崖仏」
「まがいぶつ」と読み、石仏の一種で、自然の岩壁や露岩、あるいは転石に造立された仏や明王等の総称。

「渇仰」
「かつごう」と読み、仏教で仏を心から仰ぎ慕うこと。

「須臾」
「しゅゆ」と読み、しばらくの間。わずかの間。

「盧生」
 「ろせい」と読み、「邯鄲」という書に登場する人物名です。

「華燭」
「かしょく」と読み、(結婚式の席上の)はなやかなともしびという意味です。

「蹶起」
「けっき」と読み、決意して立ち上がり、行動を起こすこと。「決起」と同義。

「草莽崛起」
「そうもうくっき」と読み、志を持った在野の人々が一斉に立ち上がり、大きな物事を成し遂げようとすることという意味です。吉田松陰の思想だそうです。

「浩瀚」
「こうかん」と読み、書物の分量が多いこと。書物が大部であること。

「赤肉団上」
「しゃくにくだんじょう」と読み、唐の禅僧で臨済宗の開祖・臨済儀玄の説法の中に「赤肉団上に一無位の真人有り。」とあり、その意味が「この生身の身体に、何の位も無い真実の人がいる」だそうなので、「生身の身体」という意味で良いと思います。

「浄机」
「じょうき」と読み、清らかな机、ちりなどがなく整頓された机という意味です。大反省です。

 さらに続きます。あと1っ回くらいで終わるかな。

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