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「ジェンダー」の意味を根本的に問い直す


●「ジェンダー革命」を振りかざす内閣府

内閣府男女共同参画局の月刊誌『共同参画』令和4年1月号の表紙に池田理代子氏の漫画を掲載し、「フランス革命の次は日本のジェンダー革命だ!」と書かれているのには度肝を抜かれた(下図参照)。

この「吹き出し」は、「今年も男女共同参画を力強く進めて行くという意気込みを表現」したものだと内閣府の編集者は解説している。

内閣府男女共同参画会議の有識者議員を4期8年務めたが、「ジェンダー革命」という言葉を目にしたのは初めてである。しかも内閣府男女共同参画局が編集した総合情報誌の表紙に掲載したのは、「日本のジェンダー革命」として、「男女共同参画を力強く進めて行く」という断固たる意思表明に他ならない。

同誌は冒頭に「スペシャルインタビュー」として、『ベルサイユのばら』『オルフェウスの窓』で有名な漫画家の池田理代子氏と、林伴子男女共同参画局長との対談を掲載し、LGBT問題や選択的夫婦別姓問題などについて語り合っている。

池田氏は著作『クロディーヌ…!』の中で、女性として生まれながら男性の心を持ったクロディーヌというトランスジェンダーを取り上げている。林局長がそれについて「御慧眼に感服致します」と述べ、「LGBTQに着目されたきっかけは何か」と質問したことに対して、次のようなやり取りが交わされている。

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