#836 Spotifyにいくらまで出せるか、とコンテンツ産業の輸出について考えたこと
山下達郎さんのSpotifyやらない宣言が話題となっていた。現在、元記事は削除されたのか閲覧出来ない。
肝心のソース元が削除されたので、今となっては発言の真意はわからない。ただ、下記のブログによると、日本国内の手の届く範囲で活動したいという思いがあるようだ。
解禁しない理由は、てっきり音質へのこだわりかと思ってはいたが、そうでは無いらしい。そういえば今月発売のアルバムはカセットテープ版もリリースする。
もう一つの解禁しない理由として、消費されたく無いという思いもあるようだ。自分がコントロール出来る範囲を超えて安く買い叩かれてしまうのを嫌っていることもうかがえた。
今年前半に、とあるポッドキャスト番組を流し続けることに講義して、ジョニミッチェルさんやニールヤングさんがSpotifyから楽曲をボイコットした理由とはまた違うようだ。
ただ、世界では今、日本のシティポップが大ブーム。山下達郎さんをはじめ、松原みきさんや奥様である竹内まりやさん、大貫妙子さんなどのレコードが高値で取引されている。いわゆる70年代後半〜80年代前半の都会的でキラキラとした音楽がミレニアル世代に大ウケだとか。
近年のジンジャー・ルートことキャメロン・ルーさんはもろに影響を受けまくっている。日本語の勉強もしているらしい。
その現象も踏まえての「Spotifyやらない宣言」のようだが、個人的には勿体無いと思う。それは、数少ない日本が誇れるコンテンツ産業の輸出チャンスだと思うからだ。今、あらゆる物が世界と比較して安いと言われる日本で、数少ない高く売れるものの一つのような気がする。山下さんのようなビッグネームならなおさら。マーケットの大きさはどれくらいかわからないけれども。
そして、Spotifyによって安く買い叩かれるのならば、自分だったら月額どれくらい出せるかも考えてみる。上記ブログでも指摘されているような、収益構造を見直して、アーティストにちゃんと還元されるなら、5,000円は出せるだろう。個人的には一度サブスクの便利さを味わってしまうともう元には戻れないから。
ただ、企業にとっては一度設定した価格を改定することはかなりの至難の業。そして違法なことをしてまでタダを求める輩はいつの時代にも一定数いる。
ちなみに、関連してBIG LOVE RECORD仲真史さんの過去ツイートもバズってたよう。
仲さんはずーっと以前からCDの3,000円が安すぎると訴えてらっしゃったから、これはこれで一貫した主張をされている。