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#720 NFTは現代のビックリマンチョコ

2021年のバズワードだったNFTを今更ながら買う。購入したのは「かせきさいだぁ」さんの作品「FOUR MONA LISA」の1つ

「かせきさいだぁ」さんはもう20年以上好きなアーティストだし(1stアルバムは100回以上聴いた)以前サインも貰ったことがあるので、これは買いだなと思って購入したわけ。といっても、上記サイトではオーナー権を分割して少額で買える形になっているから共同オーナーということか。まあ、購入したこの作品を飾るメタバース空間もないんだけれど。

ちなみに、いま世界中でブームになっているシティポップを再復興させたのは個人的にかせきさいだぁさんだと思っている。その名もミスターシティポップというアルバムを2012年(10年前!)にリリースしているし。

ただ、いまだにNFTのことをよくわかっていない。
なので、ちょっとでも理解しようと思い、「NFTの教科書」なる本も読んでみた(正確にはAudibleで聞いてみた)。

これらの本で書かれていることの定番として、どんな技術で成り立っているかばかりが目につく。例えばブロックチェーンなり 暗号資産、非代替制トークンなんて話。ただそういった技術的な背景はあまり興味はなくて、、、どう活用出来るかに興味がある。

(今検索したら、Kindle Unlimitedに似たような本が乱立している。そしてどれも投機的に儲かる系のものばかり、、、)

また、読みすすめてみると(聞き続けてみると)、今まで自分がここになぜ惹かれないのかわかった気がした。

というのも、いまこのNFT界隈で流行っていたり売買されているジャンルは、現代アートだったり、スポーツ(チケット、トレーディングカード、NBAトップショット)だったり、ゲームだったり(あつ森、フォートナイト、マイクラ)、ファッションだったり(ナイキがRTFKTを買収)アイドルだったり(チケット、トレーディングカード)、アバターだったりするわけだけれど、どれも興味がなかったり手を出していない分野ばかりだからだ。

自分はスポーツ観戦もしないし、アイドルの推しもいない。そしてゲームもしないのでNFTでチケットやグッズ販売、ゲーム内で使えるアイテムがあったとしても、タッチポイントがないので購入には至らなかったわけだ。

また、メタバース空間で使えるファッションやスニーカーが盛り上がっていて、ハイブランドも参入しているようだが、どうもネオンカラーぽいものばかりで個人的に好きになれない。

また、たまたま昨日メディアアーティストの落合陽一さんの講演を聞いていたら、昨年末にNFTアートをリリースしたとのこと。ただ、見たところ自分の趣味とはちょっと違うかもとも思った(1週間で1000万円以上の売上があるらしい!)。

まあ、なんというか現状の盛り上がりは、まるで子供の頃流行ったビックリマンチョコのよう。みんなが「スーパーゼウス」を求めて買い漁っている感じ。それを金持ちの子が箱買いしているよう。どうも入りにくい。

個人的にはこの分野で音楽業界で盛り上がっていないことが気になる。本書の中では何名かのアーティストがNFTに参入しているという紹介があったのだけれども、まだほんの一部のよう。

例えば、最近料理本をリリースしたことで話題のスヌープ・ドッグはレーベル自体をNFTで設立するらしい。


個人的には音楽や本こそデジタルで気軽に購入できて、気軽に売り買いが出来るプラットフォームがあったらいいなという思いはあるのだけれど。いろいろとしがらみがあって出来ないのだろうか。

現状、iTunesでダウンロード購入したアルバムだったりシングルを中古としてメルカリに出品しようとしても出来ない。これはKindle本も然り。それをNFTで可能にする技術があったらいいのにな、なんて思う。要はデジタルの世界でも中古レコ屋があったり古書店があったらいいなという夢を見ている。

まあ、元はデジタルデータなんで、いくらでも複製可能だし劣化はしない。それを技術で数量限定にして(といっても超限定ではなく)、中古になると段々劣化していくようなフォーマットって出来ないんだろうか?

そして、現状のNFTは、ファンと強い結びつきのあるジャンルや分野にしか無いけれど、普通のファンと言うか、それほどファンでもないけれど気になる程度でも気軽に参加できるようなプラットフォームがあればなあなんて考えてしまうわけなのである。


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