ナミアゲハの羽化に思いを寄せる
昨年からナミアゲハの育成にいそしんでおります。
ナミアゲハは柑橘系の葉っぱに卵を産むので、その為にレモンやライムの苗を購入。
果実を育てたいのか、蝶のエサを育てたいのか分からない始末(笑)
今年も春になるとナミアゲハの卵がたくさん葉っぱについていた。そのうち5つを採取して育てることに。
4月末に採取した卵は約1か月後に次から次へと美しい蝶に変身。
その変身の過程は本当に驚くことばかりで、あんなにギザギザしてた幼虫が
いつのまにかツルんとした青虫になり、そしてバルタン聖人みたいなサナギになって、
生きてるのか死んでるのか分からないくらい、ビクともせずに数週間。
そしてじゃじゃ~ん!と美しい蝶がサナギから出てくる瞬間は感動もの。(今年はサナギから脱皮する瞬間をみれた!)
娘は最初は「虫こわい」と言ってた。それが今回は偶然にも、朝出かけ時にはサナギだった子が、帰宅したら蝶になっていたのを見れて「わ~っ!」と感動していた。これぞ情操教育。
そして最後のサナギがいよいよ羽化する日がやってきた。
サナギの様子をみていると、あとどれくらいで羽化するかが分かるようになってきて、まるでナミアゲハの助産師みたいだなと思う。
でも、待てど暮らせど羽化する気配がない。ちょっと時間かかっているのと、色味が少しおかしいのが気になる。
そろそろ出かける時間になってしまったので、いつ羽化しても良いように外に虫かごに入っているサナギを置いてでかけた。帰宅する頃には無事生まれていますように。
数時間後、帰宅すると無事にサナギから脱出してナミアゲハになっていた。
でも、少し様子がおかしい。よく見てみると羽が広がらずにもがいていた。うまく羽化できなかったようだ。
急いでネットで調べると、まれにそういうことはあり成虫になっても残念ながら育たないケースが多いらしい。
虫かごでもがいていたナミアゲハを庭の花の上に乗せると、一生懸命、花にしがみ付いた。
ああ、生きる力はあるんだなあ、となんとなくぼんやり見ながら閉じた羽を広げてあげたいけど、そんなの私のエゴだし余計なお世話かもしれないしな・・・と思い、あとはナミアゲハの運命に任せることにした。
それから30分置きくらいにチェックしにいくと、しばらくは花の上にしがみついたままだった。「このままだと餓死しちゃうなあ」と思い、コットンにはちみつ水を吸い込ませて近くに置いたけど、これも余計なお世話かもしれない。
さらに1時間後くらいに見にいくと、あの子がいない!もしかしたら、花壇のどこかに落ちちゃったかな?と探しても見つからず。
羽が広がって飛べたのか、それとも捕食されたか・・・。
羽が広がって空に羽ばたいたことを願いつつ、どちらにしても自分ができることをしたからよしとしよう。
手を出しすぎず、見守り、その子の運命を信じる。子育てと一緒だわ。