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天地創造(天の数歌)について

●ひと(一霊四魂)

大宇宙の根源に天之御中主神がおられ、一霊のもとに勇・親・愛・智の四魂を統べておられる。大宇宙元始より十億年間の歳月を掛けて、無形、無色、無声の霊ができあがります。
これは宇宙の大元霊であり、これを神典(古事記・日本書紀)では天之御中主神と申します。
 また、天之御中主神の無色無形無声の純霊は、三十億年の歳月を要して霊力を産出するようになります。これを霊系の祖神「高皇産霊神」と申します。
 そして水素の元子を醸成されました。これを体系の祖神「神皇産霊神」と申します。
ここまでで霊力体の元が出来上がりました。皇典に於ては、ここまでの神様を造化三神と申します。

●ふた(八力)

陰陽二元の組み合わせにより力(八力)が生じる。
この造化三神により完全な水素原子が産出され、この水素が次第に清水となります。
そして、この清水は高皇産霊神の火の霊を宿すので、流動する力が備わります。
力はますます発達して、動、静、解、凝、引、弛、合、分の八力を産出した。
動力を「大戸地神」、静力を「大戸辺神」と申します。
解力を「宇比地根神」、凝力を「須比地根神」と申します。
引力を「活杙神」、弛力を「角枠神」と申します。
合力を面足神、分力を惶根神と申します。
この八力が完成して始めて宇宙の組織が成就します。

●み(三元)

八力の微妙複雑な結合により剛・柔・流の三元ができる。
この水の流体を「葦芽彦遅神」と言い、全ての動物の根元であります。
これに霊系の火の霊を宿して力徳を発生して動物の本質となります。これを 「生魂」 と申します。
次に火水結合して一種の固形物体が発生します。これを「常立神」または「玉留魂」と申し剛体の素であります。
太初(大宇宙の元始)から五十億年掛かってこの剛体の素(玉留魂)が完成しました。
流(生魂)と剛(玉留魂)の水火が合わさり、その中より植物の本質である柔体(足魂)が完成しました。この柔体を「豊雲野神」と申します。
ここに宇宙は霊、力、体の元子なる、剛柔流の本質が完成しました。
※ ここまで約五十六億万年を費やしました。

●よ(世)

大地は剛と流により泥海のような状態の大地が形成されました。

●いつ(出)

玉留魂の神「常立神」は神力を発揮して泥海の大地を海と陸の区別されて、軽くて清いものは大空となり、重くて濁ったものが下に留まって大地を形成しました。
そして剛体(金、銀、銅、鉄、砂、石、リン)は宇宙一切(日・地・月・星)を形成します。

●むゆ(燃)

地上に草木をはじめ諸生物の動植物が萌え出でました。

●なな(地成)

神の子、また神の宮として、神に代わって天地経綸の主宰となる人間の祖を造られました。

●や(弥)

四方八方に広がる意味で、ますます充実する意。

●ここの(凝)

充実安定の意味を表わし。

●たり(足)

完成の域に達する。

●もも(諸)

更に諸々の物が生まれる。

●ち(血)

大造化の血が宇宙をくまなく巡り生命力が満ちる。

●よろず(夜出)

永遠に光明の世界が生成発展され開けゆく。

※この数歌は、天之御中主神の宇宙創造からの過程・順序を示し、主神のお働きを称え奉る歌であります。
 
旧約聖書『創世記』では6日間で世界と動植物と人間を創造されたとされます。
1日目 神は天と地をつくられた
2日目 神は空(天)をつくられた。
3日目 神は大地を作り、海が生まれ、地に植物をはえさせられた。
4日目 神は太陽と月と星をつくられた。
5日目 神は魚と鳥をつくられた。
6日目 神は獣と家畜をつくり、神に似せた人をつくられた。
7日目 神はお休みになった。

天の数歌は万能の祓いの歌です。

日常の拝礼、病気や怪我の祈念、憑霊、土地・家屋等の祓いなど、自他共に祓いが必要な時に天津祝詞と共に唱えます。
また、天の数歌は「一霊四魂・八力・三元・世・出・燃・地成・弥・凝・足・百・血・夜出」という数の詞でありますが単に数を表わすだけでなく、宇宙創造から生成の順序が示されています。
この意味を理解する事で、祓いの効果が強くなります。

厳瑞


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