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ロイロノートで生徒による問題作り

最近のロイロノートを使った授業の実践報告です。

学年末テストに向けて、何か効果的な復習はできないかな・・・と考えました。

普段の授業は黙々トレーニング

ちなみに、このクラスは、

こちらの記事で紹介したクラスです。
2学期以降、「追加問題もいいけれど・・・結局、きちんと基本文を英作文する力がないとダメだよなあ」という考えに至り、

「君たちに必要なのは修行だ!」

と、毎回毎回、英作文トレーニングを行っています。

テキストの文を全て英作文で練習できるように、UnitごとにExcelで作ってPDFにして、ロイロの資料箱に置き、自分でアクセスできるようにしてあります(印刷不要!)。
Excelで作ってあるので、ランダムに並べ替えたものも何パターンか用意してあるので、鬼畜な教材です笑

毎回の授業で、自分のタスクを終えた子から取り組むので、大体20分〜30分くらい毎回英作文特訓を黙々としています・・・

「飽きたり、遊んだりする子はいないの?」
と聞かれるかもしれません。

「英語は自分のトレーニングが必要な教科なんだよ」

ってことを納得させられているか、が重要だと思います。こういう下積み練習を「して当たり前」と取り組ませるのは、授業の雰囲気を作ることが大事です。

ちなみに、私のクラスで、今サボる子はいません。最初の方は、モチベーションを維持させて何十分も英作文に取り組ませるのは難しいです。生徒も疲れます。

でも、それでも毎回励ましながらやっていくと、「だんだん書けるようになる自分」に気づくのだと思います。

とはいえ、テスト前も黙々とこれではアウトプットとして面白くないなあ・・・と思い至り、

「君たち、チームに分かれて対決しよう」

と提案しました。

18人のクラスを2つのチームに分けて、テスト問題を作成させる

元々36人のクラスを2つの授業クラスに分けて指導しています。1つの授業で教えるのは18人。それを、9人ずつで「チーム」とし、それぞれに「リーダー」を決めました。

指示はシンプル。

「1人1問、テスト範囲で問題を作りましょう。分野などは、チームで割り振って決めてください。」

私が出した指示は、

  • 授業中は、ロイロの「生徒間通信ロック」を解除し、自由にカードをやり取りできるようにする

  • 次の授業までに、各自問題を作る

  • 次の授業で、チームで作成した問題を相手チームに解かせる。採点も自分達でするので、模範解答を作ることも忘れずに

  • チームの得点率で競います

  • 問題の形式は自由

これだけ。

すると、

とある男子がコソコソっと質問してきました。

「先生、長文問題作ってきていいですか」

もちろん! なんだか面白くなってきたぞ、とにやけた私でした。

作ってきた問題を互いに解き合う!

次の授業で、各チームのリーダーに問題を集約し、それぞれに、相手チームの問題を送りました。(ロイロなので、これも印刷不要!)

さあ、テスト開始です。

ちなみに、「長文作ってきていいですか」の生徒は、オリジナルの対話文で読解問題を作ってきました!

個人名が載っているので一部塗りつぶしております

生徒が作ったものそのままなので、英文中に間違いはあるのですが、
いやいやいやいや、甘いかもしれませんが

自分で問題を作るのに工夫して対話文作ったってことがもう感涙なのですよ私は!

そして、この次のカードは

個人名は塗りつぶしております

このような設問になっており・・・

解いている生徒たちからは、悲鳴にも似た変な声が漏れておりました笑

他は、英作文や穴埋めなど、お馴染みの問題が多かったです。

楽しかったみたいです。担任の先生に報告するくらい

解いた後のカードを作成チームに送り、リーダーによって作問者に割り当てられ、「次回までに採点をしてくること」と指示を出しました。「採点基準に迷うかもしれないが、まずは自分で考え、そしてチームで相談しておいで」とも投げかけました。

授業後、ワイワイ盛り上がっていたそうです。担任の先生に、
「僕の作った問題、誰も解けなかったんですよ!でも、僕もみんなの問題解けなかったんですけど!笑」
と報告していた子もいたそうで。

「リスニング問題作ればよかった〜」
「意外なところがみんなできてなかったりした」

などなど・・・
主体的な学びができたんじゃないかな?と思っています。

問題を作る側の立場になる経験

「出題者の意図」を考えることは大事、とはよく言われます。

今回のような活動は、出題者になることで、「解いて欲しいけど簡単には解いて欲しくない」こちらの気持ちも味わえたかな笑

英作文の模範解答を作ろうとして、みんなの解答と見比べて、
「これは正解にしていいのかな?」
と考え、判断を下すことも、英文法の知識の定着に役立つと思います。


似たようなことを、ICT機器なしでやったこともありますが、紙を用意して集約して印刷して・・・というのを、ロイロノートでは生徒主体でホイホイとやってくれるので、とってもスピーディー!

答案を採点のため、問題作成者に振り分けているリーダー

ICT機器がなければできない活動だと思います。

「またやりたい!」
という声も多かったので、次年度もできたらいいなと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました!


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