記事67 『リボルバー・リリー』
長浦京著
大正十二年九月一日
関東で起きた大地震。
混乱する中で、百合は弁護士の岩見と知り合った。
同じ頃、慎太と喬太は、父に急き立てられて、秩父に転居することに。突然のことで納得いかないが、理由は聞かされない。
両親や姉とも離れて暮らし、別人の名前を名乗ることも強要されている。
二人は、学校に全く馴染めず、つらい日々を送るが、近所に住む筒井という老人と、筒井が飼っている狼のルパと親しくなり、行き来することで、何とか気持ちを持ちこたえることができていた。
ある日、父が突然二人のところにやって来た。
緊迫した様子で、すぐにここから逃げるようにと促すが、慎太と喬太は隠れて父の様子を伺った。
そこで見たものは・・・。そして、二人は追われて逃げる日々を送ることになる。
筒井は「東京にいる百合を頼るように」と、手がかりになるものを慎太に渡す。
一体、慎太の家族に何があったのか。
なぜ、慎太たちは逃げなければならないのか。
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慎太の家族を追っている相手は陸軍です。
百合は訓練を受けた元諜報員で、二十歳を迎えた七年前から活動を辞めて、消息を絶っていることになっています。(本の紹介文に記載)
百合が諜報員になった経緯。辞めた経緯。
また、弁護士の岩見の経歴や過去の出来事。
慎太の父の秘密などが、だんだんと明らかになっていきます。
日露戦争後の日本の現状や世界の情勢なども含みながら、逃亡劇も進みます。
とにかくスケールが大きくて、アクションも激しいです。
印象に残ったところは、たくさんありますが、
百合が五代目(何の五代目かは、今は言えませんが)に「もう、逃げるのをやめて、ずっと私のそばにいてくれませんか」と言われますが「きしょく悪い!」と言い放ちます。いやいや。きしょく悪いって😔
よっぽど腹が立ってたみたいですが。
百合が諜報員になるまでの出来事や、そのきっかけも衝撃的でした😔
百合も岩見も、失くしたと思っていた感情や蓋をしていた感覚に気づくことができてよかったです。
そして、ラストの1ページが気になります。「やめて」と言いたいです🤭
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