読書205 『パラソルでパラシュート』
一穂ミチ著
亨はお笑い芸人。芸人仲間とアルバイトをしながら、いわくつきの家でシェアハウスをしている。
美雨は受付の仕事をしているが、30歳になると契約が終了になると言われていた。
大阪城ホールでのコンサート会場で、アルバイトをしていた亨と美雨は出会った。
なぜ、あのときメッセージを送り、それに気づいたのか。ずっと後になって明かされます。そこは胸がギュッと締めつけられました。
亨と美雨は、はっきりと恋愛関係の表現はありませんが、苦しい感情は痛いほど描かれています。
亨の相方の弓彦は、なぜか美雨にキツくあたりますが、それはそれで、だんだんと弓彦の胸の内もわかっていきます。
美雨は美雨で、会社の理不尽な対応や価値観の違いに悶々とします。でも、亨たちを知ることで、気づくことがたくさんありました。
一番響いた言葉は「笑いに変えられることだけが個人の不幸な出来事の救いや」
亨と美雨と弓彦の空気感が、とても心地よかったです。
掛け合いもおもしろくて、何だかとても力になりました。
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