読書127 『らんたん』
柚木麻子著
河井道は1877年生まれ。
明治維新の新政府の経費削減のために、父が伊勢の神職を失職。
一家は北海道に移り住み、道はキリスト教の教育を受ける。
やがて新渡戸稲造、有島武郎との出会い。さらには新渡戸から、津田梅を紹介され、道はアメリカへ渡ることになった。
恵泉女学園の設立者、河井道の生涯を描いた、事実に基づいたフィクションです。
新渡戸稲造、有島武郎、津田梅の他にも、お札になったり教科書に載ったり、映画や小説に取り上げられるような、後に名前を残した人物が次々に登場し、道との絡みにワクワクします。
私が知らない人でも、お名前を検索したら顔写真つきで、何をした人かが出て来るので、どんどん広がっておもしろいです🤭
大震災や戦時下の時代、何を大切にするべきかを訴え続ける梅。
それでも、学校を存続するために、苦しい選択を迫られます。
先人のはたらきかけがあっての今があり、そのご苦労は計り知れません。
時代の移り変わりや女性の権利を訴え続ける様子が、テンポ良く描かれていて、何がいけないか。どうすればいいかを問う場面がたくさんあり、その都度考える機会になりました。
参考文献の数があまりにも多く、あらためて柚木さんの、この本に込められた想いを感じました。
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