読書149 『ひきなみ』
千早茜著
小学校最後の年に、親の都合で瀬戸内の島で過ごすことになった葉。
そこで、同じ歳の真以と出会う。
中学生になったある日、真以は島に紛れ込んだ脱獄犯と出ていった。
真依と葉が、島で過ごした「海編」と、大人になってからの様子が綴られた「陸(おか)編」
親の身勝手さ、偏見、生きづらさ、パワハラなど、様々なテーマをはらんだ真依と葉の境遇。大人になって欠けていたピースを埋めていくように、ずっと伏せていた気持ちと向き合い、答えを見出していきます。
「人の弱さや卑怯さを憎みながら、人間の悪い部分を見つけては安心していた」の気持ちには、思いあたるところもあり、そんな風な同じ思いが、あちらこちらに込められていました。
つらい場面がたくさんありますが、きれいな心とやさしさが、いっぱい詰まった温かいお話でした。
島の景色も、目に浮かぶように表現されています。
タイトルの「ひきなみ」の意味もよかったです。
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