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読書154 『おれたちの歌をうたえ』

    呉勝浩著

令和元年 東京にいる河辺のもとに、同級生の佐登志が死んだという電話があった。

昭和47年 長野県の小学校で、6年生の河辺や佐登志を含む5組の家族がペンションに泊まり、そのときに起きた出来事によって、河辺たち同級生5人は「栄光の5人組」と、呼ばれるようになる。名づけたのは、風花の父親、キョージュである。

キョージュは、中学校の国語教師。河辺たちは日頃から、頻繁にキョージュの家を訪れ、キョージュの文学の話を聞くのを楽しみにしていた。

昭和51年。悲惨な事件が起こり、やがて5人はバラバラに・・・。

あれから40年。なぜ今頃になって、佐登志の件で連絡があったのか。

現在と昭和47年、51年、平成11年と、ターニングポイントになるところとを、行ったり来たりしながら、話は進みます。

封印された過去。
ずっと謎だったことの答え合わせをするように、たどっていきますが、かなりダークで危険な行為に及んでいきます。迫力が半端ありません。
さらに、その所々に、人の事情や感情が見え隠れするのが、何とも苦しくて、やるせないです。
そして、すっかり騙されてしまいました。

過去をどう捉えるか。同じ経験をしても、感じ方はそれぞれで、結局、自分の中に、どう収めるのがいいのかなとか、いろいろと考えました。

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