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読書222 『クローゼットファイルー仕立屋探偵 桐ヶ谷京介ー』
川瀬七緒著
仕立て屋を経営している桐ヶ谷京介。
桐ヶ谷は、人が着ている洋服を見て、身体の不調や抱えている問題がわかってしまう能力を持ち、本人曰く、解剖学と服飾は切っても切れない関係なのだそう。
ヴィンテージショップを任される水森小春は、古物商界隈でも目利きで名が知れている。そして、登録者が百万人に届きそうなゲーム実況者でもある。
未解決事件専従捜査対策室の室長となった、刑事の南雲は、前作の『ヴィンテージガールー仕立て屋探偵 桐ヶ谷京介ー』での二人の活躍ですっかり信頼を寄せて、上層部にかけ合い、正式に捜査協力を依頼している。さらには、南雲は桐ヶ谷と小春に、警察官になることを勧めるも、毎回断られる。
今回は、短編集です。
・12年前に赤ん坊の自分を捨てた母親を探して欲しいという男子中学生。
・16年前の未解決殺人事件。被害者は突然緑色の洋服しか身につけなくなったそう。
・小春が下着泥棒の被害にあう。しかも、犯人は一カ月以上も洗濯していない自分の下着を代わりに干して去るという、異常行動を繰り返している。
・桐ヶ谷が女子中学生とすれ違ったときに、虐待の気配を強く感じた。何とか彼女を助けたいと思い、行動を起こすのだが。
・16年前に妻が自宅でなくなっていた。死因はアレルギーによるものと判断されたが、夫は殺人を訴え続けている。
・服飾専門学校に通う学生が、自宅アパートで殺害された。
南雲の部下の八木が小春を崇拝するも、ことごとく蹴散らされる様子は笑えます。
誰もが見落としていた、事件の解決につながる糸口を見つけていく様子には、紐を解いていくような気持ちの良さを感じます。
桐ヶ谷は過去、虐待を疑われる子どもを警察に通報して来ましたが、相手にされず、その後死亡したケースもあり、このようなことが起きないように尽力を注ぎますが、ちょっとかなしい方向に😅
そういう、一筋縄ではいかない様子も所々あり、楽しめました。このような、人間模様もこの物語の魅力の一つだと思います。
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