
読書123 『さらさら流る』
柚木麻子著
28歳の菫は、かつて交際していた光晴が撮影した裸の写真が、ネットで拡散されていることを、偶然知ってしまう。(公開されている内容)
大学生のときに過ごした光晴との日々。
育った環境が全く違う二人。
就職を機に、すれ違いからの別れ。
六年後の菫と光晴の様子が、入れ替わりながら話が進んでいきます。
おすすめポイントは、拡散されていることを知ってからの、菫の辿った行動と気持ちの変化です。特に苦しんだあとの友だちや家族や会社に対しての決断。
菫の目線からと光晴の目線から。それぞれの感じ方やズレが見えますが、やがてそこで気づくことがたくさんあります。
光晴は、なぜこんなことをしてしまったのか。
ショッキングで繊細なテーマですが、ただ、憎むとか恨むという、相手を責めるだけでなく、自分の気持ちに向き合っていき、やがてその先が見えてくるところに光を感じて、読みながら力が入りました。
タイトルにあるように、東京にはあまり知られていない、たくさんの川が流れているということも書かれています。
#読書 #読書記録#読書日記#読書感想#読書ノート#読書倶楽部#本#本が好き#本棚
#おすすめの本 #本のある暮らし
#さらさら流る #柚木麻子