読書レビュー『TO BE RICH』
はじめに
こんにちは、Takaです。
今回は『TO BE RICH』を紹介します。
今年の春に発売され、話題となっている投資本と言うことで、早速購入してみました。これまで様々な投資本を読んできているため、なかなか新しい情報を手に入れることは難しいです。それでも自身の進んでいる方向が間違っていないかを確かめることは出来るので、楽しく読めてしまいますね。
概要
タイトル|TO BE RICH
作者 |ラミット・セティ
出版社 |ダイヤモンド社
発売日 |2023/4/19
感想
世界100万部ののベストセラーの煽り文句の付いた投資本です。とは言え、何か画期的で新しい考え方が載っているかと言われれば、そんなことはありません。一般的な資産形成の書籍と同様に、「所得内で生活する」「借金をしない」「大きな買い物には注意する」「投資をする」といった内容が掛かれています。
本書の特徴としては、「借金に関する対応」と「お金の使い方」の2点だと思います。「お金を貯めよう」や「投資をしよう」と言う内容は、どんな投資本でも書かれているので、それ以外のところで違いが出てきます。この本では上記2つの項目が特徴的でした。
まず「借金に対する対応」ですが、借金またはクレジットカードの扱い方に関する記載が多いです。おそらく元々アメリカで出版された書籍ですので、アメリカの社会的な事情によるものだと思います。日本人は借金を忌避する傾向があるので、なかなかこのあたりは難しいと思います。
また「お金の使い方」に関しては、無理な節制を回避する内容が書かれています。このあたり、心理学にも精通している著者ならではの視点かと思います。支出の割合を設定する際に「罪悪感の無い支出」と言う形で適度に浪費を楽しむ、うまいやり方を紹介してくれます。
最後に、個人的にはあまり万人におススメする書籍ではありません。
既に投資本を何冊か読んだ人には、目新しい情報はありません。また初めての投資本にするには、少し蛇足が多くて作者の主張が見えにくい感じがします。「私はこう思っているけど、こういう考え方もあるよね」と、一見すると中立的な見方で広く網羅されていますが、結果的に例え話に多くのページが割かれてしまい、主張が見えにくくなっています。初めての投資本ということであれば、『敗者のゲーム』や『ほったらかし投資術』といった作者の主義主張を淡々の書かれている書籍の方がおススメ出来ます。
おわりに
今回は『TO BE RICH』を紹介しました。
「まだ投資本を読むの?」と思われるかもしれませんが、ある程度知識が付いた状態で読むのも、楽しいものです。新しい知識に出会える可能性は減ってきていますが、やっぱり新しい情報にも触れておきたいという思いがあります。またある程度の知識があるからこそ、作者の嗜好なども知れて、単純に娯楽として読むこともできます。