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箱館ハイカラ號
のどかにガタンゴトンと乗客をのせた
ハイカラ號が
基坂下をかけぬけていった
明治時代の路面電車を復元した
「箱館ハイカラ號」
1910(明治43)年製
千葉・成田で運行していたが
1918年に函館にやってきた
一時は除雪に使われていたが
レトロに復元され
30年ほどまえに客車となった
赤と白のクラシックなデザインが
人気だ
![](https://assets.st-note.com/img/1727209439-2UXe3AKdn78ZI1l6sr5vaGij.jpg?width=1200)
昔の写真が手もとにある
幕末、開港とともに開いた運上所を
明治になって税関と改めた
その初代税関のまえを
移動する小型の鉄道
馬が曳いている
これは、馬車鉄道だ
1897(明治30)年開業
![](https://assets.st-note.com/img/1727209535-Mwz7m4fsRGUgB6xWZE0d1kn5.jpg?width=1200)
もう一枚ある
基坂上から撮った写真
パンタグラフがある電車
運転手が見える
この電車はハイカラ號そのもの
昔の車体を復元したのが
今のハイカラ號だ
![](https://assets.st-note.com/img/1727209617-1sW2xHe8AzJ3Qdj4mRyGloLE.jpg?width=1200)
写真奥に見える洋風木造の
二代目税関は
昭和40年代にこわされ
別のところに移り
あと地は海上自衛隊の基地となった
日銀も移転し
そのあとに
アイヌ民族の一級の資料を展示している
北方民族資料館が入った
さらに
相馬のルネッサンス風本社は
1916(大正5)年に完成し
いまなお現役である
![](https://assets.st-note.com/img/1727209703-qrGZU8t5JOP4EWHyDLwuA1vz.jpg?width=1200)
函館山のふもと
基坂界隈は時代が変われども
開港場がもつ異国情緒の香りが
今もただよっている
このあたりを歩きまわると
うつつ(現)に一世紀前が重なりあって
函館の奥深さを感じる
*2022.12.25 nippon.comに投稿したコラムを編集