銃口を向けられた東ベルリン
便座に腰かけたら、足が床にとどかない。靴が床から10㎝ぐらいのところに浮いている。地に足がつかないとは、このことか。
ローマ空港のトイレで味わった情けない思い出だ。
旅をかさねると、愉快な話、恥ずかしい話が多々あるが、怖い話もある。
60年ほどまえ1965年、自動小銃の銃口を向けられたことがある。
ベルリンの壁にある検問所、チェックポイント・チャーリー。
車のトランクなどに隠れて東から西への脱出が絶えない場所で、
東西冷戦のさなか、スパイ小説や007などの映画の舞台にも