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三大栄養素の役割

五大栄養素のうち、たんぱく質、脂質、炭水化物を三大栄養素という。
三大栄養素の共通点は、熱やエネルギーとなること。

1.たんぱく質の特徴

たんぱく質は、アミノ酸が結合した化合物で、
骨格
筋肉
血液
皮膚

ホルモン

などを構成する主要成分。

アミノ酸は、全部で20種類あり、組み合わせによってさまざまなたんぱく質が形成されている。

アミノ酸の中には、体内では合成できないために、直接、食物から摂らなければならないものもある。これを必須アミノ酸という。
必須アミノ酸には9種類ある。

イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニールアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジン

必須アミノ酸のうちヒスチジンは、成人になると必要に応じて体内で合成されるようになる。

たんぱく質は、炭素、水素、酸素のほかに窒素を平均16%含んでいる。

たんぱく質は1g当たり4kcalのエネルギーを生み出す。

たんぱく質が不足すると、血液の成分である赤血球中のヘモグロビンが不足することで貧血を引き起こしたり、病気にかかりやすくなるほか、成長期では、十分な成長ができなくなる可能性がある。

たんぱく質は、
肉類
魚類
牛乳

などの動物性食品や、
大豆
などの植物性食品に多く含まれている。

2.脂質の特徴

脂質は、カラダの中で細胞膜の構成成分血液成分となり、ホルモンなどを作るには欠かせない成分だが、摂り過ぎると、摂取エネルギーかの過剰から肥満や脂質異常を招いたり、動脈硬化など生活習慣病の原因となったりする。

ダイエットの敵のように思っている人がいるが、脂質はカラダにとって必要な栄養素。「摂らない」のではなく、「摂り過ぎない」ということが大切。

脂質は1g当たり9kcalのエネルギーを生み出す。

脂質が不足すると、エネルギーの不足から疲労しやすくなったり、ウイルスや細菌からカラダを守る「免疫力」が低下することで病気にかかりやすくなったり、脂溶性ビタミンが吸収されにくくなることでカラダの調子が悪くなるといったことがある。

脂質は、
バター
ラード
といった動物性の油脂(動物性脂肪)
大豆油
菜種油
サフラワー油
オリーブ油
といった植物性の油脂(植物性脂肪)
に多く含まれる。
このほか、
穀類
豆類
牛乳

にも含まれている。

3.炭水化物(糖質+食物繊維)の特徴

糖質の特徴

糖質と食物繊維の総称を炭水化物という。
炭素、水素、酸素から構成されている。
炭水化物のうち、私たちが普段もっとも多く摂取している栄養素が、デンプンや砂糖などの糖類。
日本人は、1日に摂取する全エネルギーの60%弱を糖質から摂取しているため、もっとも大切な栄養素となっている。

糖質は1g当たり4kcalのエネルギーを生み出す。

糖質は、たんぱく質や脂質に比べて消化吸収が早い栄養素。
小腸から出る消化酵素によって分解され、ブドウ糖などに変化して吸収されエネルギー源として使われる。
摂取された糖質は、ブドウ糖が多数結合したグリコーゲンちすて貯蔵される。
グリコーゲンは、カラダを動かすためのエネルギー源となったり、臓器などへのブドウ糖の供給にかかわる働きをする。
なお、摂り過ぎた糖質は、体内に脂肪として貯蔵されるため注意が必要。

糖質は、

パン
果物
いも類
砂糖
などに多く含まれている。

食物繊維の特徴

食物繊維は、人間の消化液では消化されない難消化性の成分。
糖質の吸収を遅らせたり、コレステロールの排出を促進したりする。

また、食事の分量を増やし満足感を与える効果もある。

さらに、便通をよくし、発がん性物質の力をやわらげる働きもあることから。生活習慣病などの病気の予防効果でも注目されている。

食物繊維は、大きく2つに分けられる。

①水溶性食物繊維
水に溶け、食品の水分を抱き込んでゲル化する性質がある。
血中コレステロール値を低下させ、糖質の吸収を抑える働きがある。

水溶性食物繊維を多く含む食べ物には、
熱した果実
植物の種子
葉(春菊など)
根(エシャレットなど)
といったものがある。

②不溶性食物繊維
水に溶けず、水分を吸収して膨らむ
未消化の食物が体内を通過する時間を短縮し、便秘の予防や改善の働きがある。

不溶性食物繊維を多く含む食べ物には、
野菜
穀類
豆類
根(ゴボウなど)
菌類(キノコ類)
といったものがある。

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