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マーケティングはこれだけ!コラム② 潜在ニーズと顕在ニーズを理解する
こんにちは、Tak@外資流マーケティングです。
今回は、顧客ニーズについて深堀りするコラムになります。
顧客ニーズとウォンツの違いについても以下のNoteで触れていますのでもし宜しければこちらもお読みください。
ところでニーズって何でしょうか。
何かを実現したい、解決したい、より良くしたいということがニーズになり、ニーズがあるからこそ顧客価値が生まれます。
そのニーズは顕在化していない場合があります。つまり、具体的にその欲求を満たすために、何で満たせるのか想像が出来ていない状況や、具体的に、XXXが欲しいと具現化できない状況が潜在的なニーズになっていることがあります。
つまり、潜在ニーズには2つの需要がひそんでいます。
1つは消費者自身がその必要性に全く気づいていないニーズです。
スマートフォンはそれだったのかもしれません。
物理的キー操作ではなく、タッチスクリーンが良いということを具体的ニーズとして求めていたわけではなかったのにも関わらず、爆発的に普及しました。直感的に操作したいと実は皆が思っていたけど具現化できていなかった、潜在的ニーズを顕在化させた事例です。
このように人々が気づいていなかった潜在的なニーズを満たすものを破壊的イノベーション言います。例えば、デザイン思考で有名なIDEO社は、顧客自身を徹底的に観察して、顧客は口にしないけれども、不便と感じている要素を見つけ出し、製品デザインで解決する事例を紹介しています。トム・ケリー (著)『発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法』では、参考になる手法を紹介してくれています。
そのようにして顧客自身が気づいていない、具現化出来ていない「実は存在する顧客価値」などを提供していくことがとても重要なのです。
もう一つの潜在ニーズは、今はニーズがほとんど無いけれど、一度状況が変われば急に強烈なニーズが発生するという潜在需要です。
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』という映画をご覧になったことがありますでしょうか。この映画では、レオナルド・ディカプリオが扮しているトップセールスマン、主人公ジョーダンが公演するセミナーのなかで『俺にこのペンを売ってみろ』と言う象徴的なシーンがあります。
参加者はどのように返していたかというと、
『このペンはとても素晴らしいプロの手仕事で作られていて〜』
『機能的で〜』
と言うセールストークを返しますが、それじゃ売れないと言わんばかりに、他の参加者にペンを渡して訊ねていきますが、良い答えは出てきません。
そんななかで、ジョーダンが過去に出会った営業力のある人物の答えが秀逸なのです。
主人公のジョーダンからペンを渡され、
同じ問いに対し、とっさにこう答ました。
『そこのナプキンに先ずは名前を書いてくれないか』
そして、ジョーダンは『ペンがない』と答えました。
一瞬にして需要を生み出す切り返しをしたのです。
需要がなければ、当然ながら売れません。しかし、需要を創り出せば売れるということを示したシーンでした。
同様に、例えば、保険を売る場合、『実はあなたと同じ30代男性であっても、これほどまでにガンになるリスクが高まっているので、この新しい保険に入った方がよいですよ。』というように、相手目線で需要を創出するようなプロモーションによって、今は必要ないと思っていた需要を創出するセールストークになります。
顧客は自分でもその必要性に気づいていないことが多いので気づかせる、あるいは新たな需要を作ってあげる、この2つの潜在ニーズについてぜひ意識したプランニングをしていくことが重要となります。
今回は、マーケティングプロモーションで意識すべき顕在ニーズと潜在ニーズについてのお話でした。
良かったらスキ、コメント宜しくお願いします。
お読みいただきありがとうございました。