見出し画像

【ゲームをしない大人のための】 子どもとフォートナイト早わかり (1)そもそもどんなゲーム?

先日書いた「小6男子のフォートナイトを観て学んだこと」はおかげさまで多くの方に読んでいただきました。あらためて、保護者視点でフォートナイトについて触れたネット上の記事は、まだ少ないんだなと感じました。
そして、その11日後に公開した「ゲームは好きじゃない、ほとんどやったこともない…という保護者は、わが子のゲームにどう接するとよいのでしょうか」は、もっと早いペースで読んでいただけています。
ゲームについて語るネット上の記事の多くが、“ゲームの嗜みがある人向け”になっているのは、ワタクシ自身も常々感じているところなので、やはりそうかというところでしょうか。

さらに先日、かねてからお世話になっている、ある小学校の校長先生のSNS投稿を読んだわけです。なんと、“2学期の終業式のあとにフォートナイトプレイヤーを集めてプレイ上の注意をした”ということでした。学校もなかなか大変です。
学校が保護者に配布したチラシを、特別に見せていただきました。上記二つのnote記事の経験からも、注力すべきはまず適切な情報提供であります。さすがはK校長先生。

そこでわたくしの方でも、これから何回かに分けて、“ゲームをしない大人のフォートナイト理解”のための記事を書いていくことを決めました。おおよそ、以下のような項目については、書いておきたいなと思っています。合体させたり、分割したりもあるかもしれません。

▼どんなゲーム?(この記事)
▼無料で楽しめる?
▼小学生がプレイしてもいいの?
▼どんな機器が必要?
▼遊ぶのに必要な時間は?
▼知らない人とつながる可能性は?
▼プレイ中に誰かと言い争いをしている
▼遊び始めるとやめられないようだ
▼残酷なシーンがあるのではないか
▼このゲームのせいでYouTubeの視聴時間が伸びた

なお、前提となる情報は、Nintendo Switch版のフォートナイト(現時点ではチャプター3のシーズン1)を、わが家の小6男子がプレイしている様子の観察の結果、そして運営公式を含むネット検索の結果を元にしています。事実誤認などがあればぜひ教えて下さい。
(今後のシーズンの進行などに伴い、ゲームの内容自体が大きく変わってしまう可能性もあります。)

登場からわずか4年、世界で3.5億人以上がプレイ

ゲームの概略

フォートナイトは、2017年にスタートしたシューティングゲームです。米国のEpic Games(エピックゲームズ)社が運営しています。2020年には、登録しているプレイヤー数が全世界で3.5億人を超えたと公式発表されています。
無料でアプリをダウンロードでき、必要に応じて課金をします。おカネを使わずに遊び続けることもできるという、最近多いタイプのゲームです。

対応機器

専用ゲーム機(Nintendo Switch、PlayStation4/5、Xbox)の他、パソコン(Windows、Mac)そしてスマートフォン(iPhone、Androidスマホ)にも対応しています。
自分とは別の機器を使っているプレイヤーとも、オンラインでは一緒に遊ぶことができます。

ただし2020年以降、課金のことで運営会社とApple/Googleとの紛争があり、Mac版フォートナイトは古いバージョン(シーズン)のままで進歩が止まっています。またApp Store/Google Play Storeからのアプリダウンロードもできなくなっています。一部の機種を除き、現在、スマホでは遊べないと考えてよいでしょう。

武器と知恵を使って戦い、最後まで生き残ることがテーマ

基本となるバトルロイヤルモード

いくつかの遊び方(モード)が提供されていますが、フォートナイトを代表するのは“バトルロイヤル”(自分を含む100人のプレイヤー※が戦い合い、最後まで生き残ったら勝利、途中で殺されてしまったらその時点の順位が出て終了…を繰り返す)モードです。

※実際には100人全員が本当のプレイヤーではなく、運営が用意したAIプログラム(“ボット”)が一定程度含まれていると思われます。

島への降下の最初はスカイダイビング状態、その後各自でグライダーを展開

バトルロイヤルは、ゲーム内の“島”に、空から降下するところから始まります。島のどこを選んで着地するか、その後、どんな武器や資材を探し(拾い)集めてから最初の戦いに臨むのか、といった戦術は個々のプレイヤーのアイデア次第です。
島の中での移動手段は、歩く、走る、スライディング(2021年12月に追加されました)です。その他、ちょっとした仕掛けを利用して空中高くジャンプしたり、スパイダーマンの蜘蛛の糸(“ウェブシューター”)を使っての移動(これも2021年12月に追加されたばかり)や、バギーなどの乗り物を使った移動も可能です。

他のプレイヤー(敵)と遭遇したら、それぞれ自分が複数持っている武器の中から、得意なものを使っての撃ち合いになります。敵がどこにいるかを、画面や音からいち早く察知し、自分に有利な位置とタイミングで攻撃をしかけることが必要です。

プレイ中は三人称視点(TPS)が基本だが、2021年12月に始まったチャプター3からは
一部の武器で狙いをつけた時は自動で一人称視点(FPS)に切り替わり、狙いがつけやすく

与えられた環境の中で撃ちあうだけではなく、手持ちの資材(レンガや木材、金属)を使い、即席の遮蔽物(壁、床、屋根、階段)を作って(フォートナイトではこの行為を“建築”と呼びます)自分や仲間の身を守ったり、より有利な高い位置に移ってそこから攻撃したり、ポーション(飲み物)を飲んで栄養補給(体力回復)したりしながら、できるだけ長く生き残ることを目指します。

その他のモード

ゲームの舞台を自由に創れる“クリエイティブ”モード(略して“クリエ”)もあります。凝った舞台を自分で作りあげるという楽しみ方ができます。
実際には、他のプレイヤーが作って公開したオリジナルの島(特定の遊び方に特化した構造になっている)へと、自分の友だちを誘って出かけ、スキルアップや経験値上げを目的として、その中で1対1で戦ったり、チーム戦闘の練習をしたりという使い方の方が多いかもしれません。

さらに、“パーティロイヤル”モード(撃ち合いの要素は無く、エンターテインメントや競争のみで楽しむ)と、“世界を救え”モード(PlayStation、XboxとPCのみに対応。別途課金が必要。)も用意されています。
その都度、どのモードを選んで遊ぶかは、プレイヤー本人の好みや気分次第です。友だちどうしで相談しながら、複数のモードを行き来して遊ぶことも普通です。

友だちと上手に助け合うほどよい成績に

一人ではなく、友だちとプレイが基本

フォートナイトにログインして、ゲーム内の待ち合わせ場所(“ロビー”)に行けば、一緒に遊べる友だちの状況を確認することができます。小学生は、学校などで時間の目安を決めておき、帰宅後にゲーム内で集合する場合が多いでしょう。

フレンドの一覧と現時点での状況などが把握できる
この画像では隠しているが、フレンドの名前(プレイヤーとしての名前)が表示される

バトルロイヤルモードには、一人きり(ソロ)で参加することもできますが、二人組(デュオ)や三人組(トリオ)、四人組(スクワッド)を構成して、他のパーティ(グループ)と競い合うという楽しみ方が一般的です。

音声のやりとりで協力しながらプレイ

自分が所属するパーティのメンバーとは、ネットワーク越しに会話(ボイスチャット=“ボイチャ”)をしながら、お互いの位置関係などを意識して連係しながら、複数の敵と戦うことになります。(機器や家庭の事情などで声を出さずに参加する子どももいます。)
味方の誰かが撃たれたら、すぐ駆けつけて蘇生措置をすることもできます。友だちとの助け合いが好成績のカギになります。

小学生高学年男子に根強い人気

残酷さの表現は限定的

撃ち合いをモチーフにしたゲームはどうしても殺伐としてしまうところですが、出血・怪我・死体の描写が無いなど、フォートナイトのゲーム表現には一定の節度が見られます。(その結果、レーティング基準上は、日本国内ではCERO C:15歳以上目安、米国ESRBでは13歳以上目安の内容とされています)。

相手に撃たれても透明化して終了するだけで、出血描写や死体描写はないのがフォートナイトの特徴

ゲーム内に登場するキャラクターのデザインは、どれもみなアニメチックです。(ただし銃器はリアルです)。
さらに、人気の映画作品とのコラボレーションで、スパイダーマンやスターウォーズなどのキャラクターが登場したり、“スキン”(各プレイヤーの交換可能な外観)として無料配布/有料販売されることもあります。
いろいろな場面で、特定のポーズをとったり、踊ったり(これを“エモート”と言います)もさせられます。

エモート選択画面の例

ゲームを続ける動機づけ

一回ずつの戦いで最後の一人として生き残ること(“ビクトリーロイヤル”=“ビクロイ”の獲得)は分かりやすい達成目標になります。もちろん、より多くの敵を倒し(“キル”)、戦いをたくさん経験するほど、プレイヤーの“レベル”は上がっていきます。
その他にも、さまざまなお題(“クエスト”:特定のアイテムを集めるなどの動作)をこなしていくことでもゲーム内での経験値(“XP”)が貯まり、レベル上げにつながります。
レベルが上がると、ご褒美として新しいエモートやスキンをもらえることが、プレイをさらに継続する動機づけにもなっています。

人気が続く理由

自分のアイデア次第で、どんな場所で、どう遊ぶのかを自由に決められること、見た目や動作の一つ一つに奇抜さや面白さがあること、友だちと協働できる(他のグループとの競争)ことなどなど、フォートナイトにはさまざまな魅力があります。
一方、残酷過ぎる表現はなく、おカネをかけずとも楽しめる(課金しても強くはならない)ことも、プレイヤーにとっての安心材料と言えそうです。
2018年のNintendo Switchへの対応後、“マインクラフト(マイクラ)”や“どうぶつの森”と並び、小学生高学年、特に男子児童には安定して人気があるゲームになっています。

運営公式サイトもチェック

フォートナイトについて、ネット上の情報の多くは、プレイしている人に向けたものに見えます。
自分ではゲームをしないという大人には、運営公式の情報がまずはオススメです。ゲーム内の雰囲気をつかむためにも、ぜひこれらの記事・動画を見てみてください。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集