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台北圓山大飯店で、VIPになった気分でパワースポットめぐり

台北の小高い丘に建つ真っ赤な宮殿風のホテル、圓山大飯店。
 
海外からのVIPが数多く泊まったゴージャスなホテルとして有名です。
さらに、風水の良い場所に建ち、ホテルの中にパワースポットがたくさんあり運勢が向上する(かもしれない)場所としても知られています。
 
今回は、日本から来たVIPになった気分で、ホテルのパワースポットを巡ってみます。
 
ロビーのドアを開けると、朱に染められた豪華な空間が視界に飛び込んできます。一般庶民が入っていいのかためらってしまいますが、今は日本から来たVIP(気分のみ!)なので、勇気を出して中に入りましょう。

朱の柱がゴージャスなロビー

真ん中に敷かれたレッドカーペットの上を胸を張って堂々と歩くと、本当にVIPになったと勘違いしてしまいそうです。


豪華な天井「梅花藻井」

顔を上げて天井を見てください。
一面に、梅の花に龍がデザインされたものが見えます。

梅花藻井

真ん中の玉を5匹の龍が囲っています。
これは中国語の「五福臨門」長寿、財産、心身の健康、徳を積む、安心してこの世を離れる、の5つの福を表しています。
鳳凰が16羽います。梅の花とあわせて、「16花」が中国語の「一路発(商売繁盛)」と発音が似ていることから、金運アップを意味しています。
 
見にくいのですが、龍の爪が5本あります。
中国では5本の爪は皇帝にしか使うことができませんでした。この圓山大飯店は、皇帝級のホテルなので龍の爪が5本になっています。
でも、1か所だけ爪が3本の龍がいます。あとで出てくるので、しっかり覚えておいてください。
 
ほかにもいろいろな意味があるのですが、日本人のみなさんには理解が難しいので省略します。
(本当は、私が理解できず説明できないのです・・)

むかしのお金「貨布」のルームキー

フロントの脇へ行きましょう。
 むかしのお金をかたどったオブジェがあります。

貨布のルームキー

これはホテルで実際に使われていたルームキーです。
前漢時代(紀元前206年~8年)に使われたお金をかたどったもので、高さ400cm、幅209cmの巨大なスペースに374個ものルームキーがかけられています。
この形は財運アップのアイテムとされています
そのため、チェックアウトの時にホテルに返さずに、黙って持って帰ったお客さんも多かったそうです。
前漢時代は、日本ではまだ弥生時代で卑弥呼が活躍していたころです。中国の悠久な歴史を感じますね。
 
お金がたくさん入ってくるように、深呼吸して見えないパワーをいっぱい吸収しておきましょう。

奇跡の龍「百年金龍」

今度はレッドカーペットが敷かれた豪華な階段を上がって、別館の金龍庁へ向かいます。
 
ここでは、その名の通り金龍が出迎えてくれます。
いかにもご利益がありそうな龍ですね。
見た目とおり、この龍もパワースポットです。

百年金龍

ホテルができる前の日本統治時代、ここにあった台湾神宮に奉納された龍の形をした噴水が今でも残されているのです。
 
第二次大戦が終わる直前の1944年、飛行機がここに墜落し神宮が焼けてしまいました。しかし、この龍だけは焼け残ったので奇跡の龍と呼ばれるようになりました。
 
この金龍がいる場所は「龍尾穴」と呼ばれ、風水がとても良い場所だそうです。見えないはずの龍を「見える化」しているのですね。

ビジネスの世界では、「見える化」することによって問題点が浮き彫りになり、課題が解決できるとしていますが、この龍も「見える化」したので心の中の問題を解決してくれるかもしれませんよ。
しっかりと悩みを伝えておきましょう。
 
龍の爪に注目してください。
この金龍の爪は3本ですね。ホテル内のほかの龍はすべて爪が5本です。
なぜ、この龍だけ爪が3本なのでしょうか?
 
さきほど、ロビーの天井を見ながら説明したように、中国では5本の爪が最高で、皇帝専用でした。
この圓山大飯店は、皇帝級のホテルなので龍の爪は5本になっています。
 
中国でも唐の時代の龍は3本爪でした。
千年以上の前の飛鳥時代から平安時代のころ、日本から中国に渡った遣唐使が中国の龍を見て、日本でも3本爪の龍を作りました。
 
その後中国では龍の爪が最大5本に増えましたが、菅原道真が遣唐使を廃止し中国との交流が途絶えたので、日本は中国の龍の爪が増えたことを知らずに、そのまま3本爪を使い続けました。
そこで、日本人が作ったこの金龍は3本爪なのです。(諸説あります)
 
このホテルには、中国の龍と日本の龍がいます。国境を越えて龍が競演している貴重な場所です。

ホテルの歴史がわかる「文化走廊」

では、本館に戻りましょう。
中二階には圓山大飯店の歴史を写真で紹介しています。
世界各国から総理大臣クラスや著名人が大勢訪れているのがわかります。
日本からは、佐藤栄作元首相や李香蘭などが訪問しています。
日本で有名な台湾人歌手、欧陽菲菲(オーヤンフィーフィー)の写真もあります。

佐藤栄作・元総理大臣が訪れたときの写真
李香蘭も訪問しています

ホテル仕様のリッチなタピオカミルクティー

歩き疲れたら、タピオカミルクティーはいかがですか?
お値段にちょっと驚いてしまいますが、5つ星ホテル仕様の高級品で、ほどよい甘さにお茶の味もしっかりと出ています。

リッチな気分になれる5つ星ホテルのタピオカミルクティー
値段も5つ星


ゴージャスなロビーで優雅なひとときを過ごせば、この値段にも納得してしまいます。
 
 
街に戻る前に、ロビーから出て左側、別館麒麟庁のロビー前にも行ってみてください。天気が良ければ、台北市内が一望できます。
 
思わず深呼吸したくなる景色です。風水の良い場所でパワーを思い存分吸い込んでおきましょう。
 
今日は、パワースポットをたくさん訪れました。
このあと、きっといいことがありますよ。
 
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参考にした資料
・圓山大飯店公式ホームページ
 https://www.grand-hotel.org/TW/official/about-floor.aspx?gh=TP
・圓山大飯店作成のパンフレット
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