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【感想】交渉力 結果が変わる伝え方・考え方
「彼を知り己を知れば百戦殆からず」
同書を一文でまとめるとしたら、まさにこう表現できるだろう。
交渉とは
話をまとめる力
交渉の分類
1. 協調的交渉
2. 敵対的交渉
実践的交渉術
1. 利益を与える(譲歩する)
2. 合法的に脅す
3. お願いする
*「合法的に脅す」は敵対的交渉にだけ有効
* 協調的交渉では、相手と対等に話をすすめる。
交渉における会話
相手の要望を探り、それらの優先順位を把握することを目標に会話を重ねること
交渉の終わらせ方
交渉は握手で終わる
成立・決裂を問わない
実現するためには、相手を侮辱しないことが絶対的原則
力関係によって使えるカードは変わる
己の力を的確に把握することは、交渉において最も重要なポイントの一つ
大国アメリカだからこそ、切れるカードと北朝鮮の立場だからこそキレるカードは違う。
最重要
交渉のポイントを一つだけ挙げるとすれば、「自分の要望の整理」。これで全てが決まる。
P.5
さらに、自分の要望・譲歩と相手の要望・譲歩を釣り合わせるためには、相手の要望を推測しながら整理していくことも必要だ。
P.6
社内での部署間交渉なのであれば、多くの場合は協調的交渉でもあるはずなので、お互いに手の内を隠すようなことはしないで、共同で要望・譲歩のマトリックスを作る方がいい。〜〜落としどころが一目瞭然となる。
P.61
要望と譲歩の優先順位を付ける際には、必ず組織の優先順位を確認すべき
P.92
お互いの「譲れないライン」がコンフリクトする場合は、要素分解してみる。そこに譲歩できる項目があるか探っていくことが重要。抽象度が高い議論についても同じ。
メモ(引用)
「XXXが大変なことになります」
対して
「XXXが大変になるというはどう大変になるのか。それらを具体的に、そして根拠を示して論じるように求めた。」
所感
部下と接するときには「獲得目標」を明確にする
P.40
「お飾り管理職」そのようになるつもりはなる気はなかった。
部下に任せる領域を次第に増やしていったことと部下の判断を尊重するようにしていった。そうした結果、どこかで全引きをミスっていた。いつしか、お飾り管理職のようなポジションになってしまっていたことがあった。
どこでそのようになってしまったのか。
書籍にあるように「私はこうしたい」と実現したいことを発言し、それに向かって大まかにやるべきことのロードマップを敷いていった。ここは問題なかったように思う。
優先順位の決定プロセスに欠陥があったように思う。
利害関係者が複数いる状態で、すり合わせを的確にできていなかったように思う。このすり合わせが問題だったように思う。
このすり合わせこそが「交渉力」であると今更ながら認識できた。
認識できたことは大きな一歩だったと思う。成長するためのキーポイントを発見できた。理解できていないものに対して改善することすらできない。
失敗から学び、自らのやり方を否定して改善していける姿勢こそが私の強みだととある人がフィードバックしてくれたことがあった。
重要な局面では著者自らが交渉の場に参加して議論を進めていたようだ。
反省点としては、そういった重要局面における交渉の場に私が同席していなかったケースが何度かあり、それらの積み重ねによって関係性や業務の進め方が醸成され、確立されていく流れを導いてしまったのだと思う。
交渉力の差がキャリアの実績を左右する
何か達成したい目標があるとき、相手を説得し、対立する意見をまとめていく交渉力の有無が、結果を左右する。
P.2
つまり、交渉力の有無で実績が大きく変わることを意味している。交渉力は、目標を実現するための必須スキルである。今度も継続的に自身のスキルを磨いていきたい。