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Adobeの求人ページで「Customer Success Manager」と検索したら216件も出てきたので内容を調べてみた。

 Adobeは、Strainerの集計によると、米国上場SaaSの中で最も高い時価総額を誇る(2021年1月11日確認)。つまり、現時点でもSalesforceやShopifyやZoomもAdobeには及ばない。過去の推移を見れば、その驚異的な成長は惚れ惚れするほど。市場の期待を欲しいがままに指数関数的な発展を遂げてきた。

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※Google検索結果より(https://www.google.com/、Google LLC、2021/1/11)

 そんな世界を代表するSaaS企業の一社であるAdobe。その組織では、カスタマーサクセスマネージャー(CSM)に対して、どのような役割・仕事を求めているのだろうか?世界水準のカスタマーサクセスとは?そんな興味からAdobeの求人ページを調べてみることにした。

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※Adobe Careersより(https://adobe.wd5.myworkdayjobs.com/external_experienced、Workday, Inc.、2021/1/11、以下同様)

 まず全体の件数から。検索キーワードに何も指定しない状態だと全体で625件ある。Adobe1社で625種類もの求人を募集しているということ。さすがの規模感だ。

 さすがに625件全部を調べたくない。キーワード検索を使って「Customer Success」で絞り込んでみる。(ちなみに後から分かったが大文字と小文字の区別はないようだ)

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 377件。まだ多すぎる。こんなにあるのか。恐らく企業説明欄で「Customer」やら「Success」やらが記載されていて、それがヒットしてしまっているのだろう。頑張って調べるにしても、もう少し絞り込めないだろうか。「Customer Success Manager」で検索してみる。

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 216件。まだ多い。職種名で絞り込みたいとも思った。しかし、仮にそれができたとしても「Account Manager」やら「Consultant」やら仕事内容的にはカスタマーサクセスマネージャーのそれと同じっぽいものがあり、今回の調査ではそれらを抜け漏らしたくない。ということで、いったん検索キーワードでこれ以上絞り込むことは諦めて、この216件を対象に調査を進めてみる。

 とりあえず、この216件をコピペしてエクセル表に整理した。全て1ページ内にまとまっていたのが幸いだった。

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 上記のような感じ。結構色々な種類があり、「Customer Success Manager」と直接記載されているのはほんの一部しかない。
 ※ちなみに、上記は217件になっている。今回の調査を進めている途中で求人公開数が変動したようである。後戻りしたくないのでその誤差についてはご容赦いただきたい。

 そして、ここからは217件について似ている職種をグルーピングしていくことにする。エクセル上で類似キーワードで絞り込みをかけながら目検で適当なグループを割り当てていく。そう、気合である。

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 ピポットテーブルで該当件数を確認しながら、少数過ぎるものはその他に割り振っていく。整理していくとローデータとしては上記のような感じになる。ちなみに、職種名で昇順に並び替えているので先ほどのキャプチャとは順番が変わっている。

 では、217件の内訳をグルーピングすると、どのような内訳になっていたのか。以下で発表していく。グルーピングごとの該当求人数は以下の通り。

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 最も多かったのは「アカウントマネージャー」のグループで46件。これは実質的にカスタマーサクセスマネージャーの仕事と近そうだ。具体的な職種名の内訳は以下の通りだ。

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 次に多かったのが「その他」となってしまった。40件。ただ、今回はあくまでもAdobeのカスタマーサクセスマネージャーの仕事内容について知りたいだけなので、除外対象にできたので良しとする。「その他」としてグルーピングしたものの内訳は以下の通り。

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 「D&Iスペシャリスト」「キャンペーンマネージャー」「エスカレーションレゾリューションマネージャー」「SEOインサイトマネージャー」など日本で見慣れない職種が並んでいて興味深い。一部カスタマーサクセスマネージャーの役割と近そうなものもあるが、領域を専門特化しすぎている感じがあるので今回の対象からは外すことにする。

 そして、次に票数が多かったグループが「エンジニア」26件、次いで「セールス」16件。続けて内訳を紹介していく。

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 エンジニアグループについては「engineer」というキーワードが含まれているものをそのまま当てはめた節がある。だが、基本的に分析したり設計したり開発したりする人たち理解して大きな間違いはなさそう。フルスタックエンジニアをフルスタックエンジニアとして募集しているあたりカッコいいと思った。

 セールスについては、インサイドセールスもしくはリニューアルセールスに含まれないセールスをこのグルーピングにした。あくまでもカスタマーサクセス以外という意味なので細かいことは気にしない。(インサイドセールスもこのセールスグループ内に入れて良かったが…)ここにもいくつか気になる職種があるが、それも脇に置いて先を急ぐことにする。

 さて、以降が特にカスタマーサクセスマネージャーっぽい仕事である。前述のアカウントマネージャーもそうであるが。
 「リニューアルセールス」13件、「アカウントエグゼクティブ」13件、「カスタマーサクセスマネージャー」12件、「コンサルタント」10件、「オペレーションズ」8件、「プロジェクトマネージャー」6件だ。これらもそれぞれ内訳を以下に記載する。

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 以上だ。ボリュームが多くなってきたので、このnote自体はいったんここまでで止めておく。ここまで見てきたように、世界を代表するSaaS企業の一社であるAdobeについて、カスタマーサクセスマネージャーがどんな役割・仕事であるかを調査してきた。その結果、一口にカスタマーサクセスマネージャーと言っても、どうやら様々な呼称があり多岐にわたる役割に専門分化しているようであることが判明し、その具体的な職種名について確認してきた。

 今後、日本においても、カスタマーサクセスマネージャーという職種がさらに専門分化していくことが予想される。カスタマーサクセスマネージャーとしてのキャリアを歩む人は、これまで自分がどのような経験をしていて、何に強みがあり、どんな成果に貢献できるのか、といった問いに対して、その中での”具体的な専門性”を明確に回答できるようになっていくと良いかもしれない。

 ※ちなみに、「エンジニア」や「セールス」が「Customer Success Manager」の検索結果について引っ掛かってきた理由も一応確認した。やはり、求人内に「Customer」や「Success」や「Manager」といったキーワードが混ざっていたために、文章内のいずれかの個所でそれらを全て含む場合に(必ずしも語句の順番は関係ない)ヒットしてしまっていたようだ。


最後までお読みいただきありがとうございました。本投稿は、私自身初めてのnote投稿でした。改善の余地が目立ったと思いますが、最後までお付き合いくださりましたこと厚く御礼申し上げます。

ちなみに今回は省略しましたが、もしご興味お持ちいただける方がいらっしゃるようであれば、今回の内容をもう少し踏み込んで詳細な求人情報についても分析した内容を続編としてレポートしようと思います。ご意見、ご要望どしどしお寄せいただけますと幸いです。何卒よろしくお願いいたします。

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