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免疫力を高め感染症を防ぐには

鍼灸師の私は、学生時代に病理学を学び人体の免疫機能について勉強しました。
最近、はたらく細胞という映画が話題になって
妻と観賞しました。非常にわかりやすく、将来医療の仕事を目指している人や医療従事者に観てほしい映画でした。

さて、病気になる直前の人体では何が起きているのでしょうか?血管の中で微小な炎症があちこちで起きていることがわかっています。

炎症が起きるのは、免疫細胞が病気のもとになる病原体や異物を排除しようとするからです。

免疫機能が活性化して、炎症をいち早く抑えることができれば病気にならない。したがって、免疫機能を常に正常化しておくことが大切になってくる。

免疫機能を正常化するということは、常に免疫を亢進しておくことではありません。免疫が暴走しないようにすることでもあるのです。

例えば、花粉症はスギなどの花粉を異物として過剰に反応するため、アレルギーが現れるのです。また、潰瘍性大腸炎は自分の大腸粘膜を、関節リウマチは自分の関節を敵として攻撃してしまうのです。

では、免疫を正常化しておくにはどうしたら良いのでしょうか?

難しい話ではありません。まずは規則正しい生活を送り、しっかり食事を取って、しっかり睡眠時間を確保することです。そして、ストレスをためないことです。

具体的に免疫を正常化する方法を説明します。
①お灸による養生法
 足三里というツボにお灸をします。
 足三里というツボは古来から胃に関係すると
 言われています。ここを刺激すると胃の働き
 が良くなり、胃液の分泌が増える。
 メキシコの研究者はそのメカニズムを研究す
 るうちに、足三里から脳へ入った刺激が迷走 
 神経を通して内臓を刺激することを発見した
 のです。
 さらに、一部は副腎を刺激して副腎からドー
 パミンが分泌することを発見しました。血液
 中に入ったドーパミンは抗炎症作用があり、
 炎症を抑えて免疫力を高めます。

足三里の位置

 お灸はドラッグストアで売られているセンネ
 ン灸でいいです。両足の足三里にお灸をしま
 す。1回だけではなく2、3回施灸します。
 できるだけ毎日続けましょう。
②太極拳や気功を日課にします。太極拳や気功
 により深い呼吸をすることによって身体の上
 下内外の体温を一定に保つことができます。
 バランスよく体温を保つことができれば、免
 疫細胞が活動しやすくなるのです。

体温の変化

 太極拳は敷居が高いのですが、最初は入門八
 式から始めるとよいでしょう。8つの型を覚
 えれば一通りの太極拳ができます。youtubeに
 8式太極拳で出ています。
 肝心なのは、ゆっくりした動きの中で呼吸は
 ゆっくり長く息を吐き、ゆっくり長く息を吸
 うことです。

 


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