【金沢景敏】影響力の魔法【読書感想文】
この本は「人を動かす方法」 を教えてくれる本です。
人を動かしているのは99.99%感情である
人は感情、心が動いたときに思い切って行動する生き物だからです。
特に高い買い物であればあるほど、機能や値段はおいておいて、気分が上がるか、自分の心が動くかどうかが買うか買わないかの決め手になっているはずです。
このように人は理屈ではなく「なんか良い」といったポジティブな感情に突き動かされてものをかいます。
そして、商品も同じように、接客でも相手をポジティブな感情にさせるほうがいいわけです。
たとえば、営業マンや店員でいうと、相手の心のなかに「この人は信頼できる」「この人はなんか良い」「この人の応援がしたい」といったポジティブな感情を生み出したときに
「じゃぁ一つください」という感じで相手を動かすことができます。
特に強引に売り込んだり、出会ってすぐに商品の話をしたり、チャラかったり、話が長かったり、いきなり電話をかけてきたりすると相手の感情はマイナスに傾いてしまいます。
目先の利益を捨てて、ただ相手の役に立つことをする
まず大前提として、相手をポジティブな感情にさせるのには、決して目先の利益を追わないということです。
いきなり商品を押し売りしたり、いかに商品が優れているのかをもとめられていないのに説明しはじめてはいけないです。
ただ相手の話を聞いて、聞かれたことにこたえて、楽しい雑談をすればいい。1円の利益にもならないですが、与え続けることです。
影響力をつけたいのなら相手が話したいことを引き出す
コミュニケーションにおいては話すことより聞くことのほうが大事になります。
この世界の人々は、話を聞くよりも、自分の話を聞いてほしいと思っています。
実際にこっちの質問や話を全く聞かずに診察をすすめていってしまう医者よりも、質問やこっちの考えを汲み取って、親身になって話を聞いてくれる医者のところへ行きたいはずです。
だから営業マンが商品を売るためには、とにかく相手の話を聞きまくる必要があります。
相手が満足するまで話に付き合うことができれば、必ず相手は感謝の気持ちと「話を聞いてもらって悪いなぁ」という負い目を感じて、こちらに何かをお返ししてくれるはずです。
ポイントは、何かを売ろうとか、この商品を売りたいとか考えずに、とにかく一緒に楽しいひとときを過ごすことに意識を集中させることです。
人は必ず興味のある話題が出てくると話したくなって表情に出ます。
この変化を観察して「ここだ!」という話題で話すことが大事になります。
また、決して相手の感情を否定せずに、徹底的に寄り添うことも大事になります。
相手の心を動かすには、頑張っている人を演出する
人は誰しも一生懸命になって全力を尽くしている人を応援したくなります。
実際にマラソン大会でもビリでも最後の最後まで諦めずに走りきった人は多くの人に感動を集めます。
このようにどんな場面でも本気で頑張っているのが伝わっている人は
ただそれだけで、相手の心を動かして「頑張っているあの人に頼もう」「なにか力になってあげたい」
「結果が出せるようにしてあげたい」という行動をおこさせます。
職場でも、先輩から言われたことをメモしたり、お客さんの話をしっかり聞いたり、毎朝一番はやく出社したり
お客さんの名前を覚えたりなど、頑張れることは頑張ってみることです。
相手の心を動かすには、誰もが一目置く実績を作る
実績というのは影響力の中でもっとも強いものです。
先ほども説明したとおり、とにかく目の前のお客さんを大切に扱って、話を聞き、人よりも頑張って、販売数や契約数などでコツコツと実績を上げていく必要があります。
遺伝で決まったりする学歴では無理でも、地道な仕事の結果で実績を上げることは今からでも可能です。
売れる格好を真似しながら印象に残る自分のキャラを打ち出す
お客さんに自分のことを覚えてもらったほうが親密になれるからです。
人は基本的に会う回数が増えるほど、警戒心が薄れていき、親しみや親近感を感じるようになります。
ひとまず、シンプルに成績が伸びている人の服装を丸パクリして、少しだけ自分っぽさを取り入れていくといいわけです。
売れるための服装軸にして、少しだけ「自分はこれが好き」という自己表現を混ぜることで、自分のキャラを打ち出し印象に残すことができます。
相手の心を動かすには、数字や情報ではなく、ストーリーを伝える
人は感情でモノを買うわけで、その感情を動かすには数字ではなくストリーだからです。
お客さんの話を聞き続けていると、自分の魅力的なストーリーが出てきて、営業マンなどが興味を持ってもらえるということです。
相手の心を動かすには、小さな約束を守り続けることです
約束を反故にすると相手の感情がネガティブになってしまうからです。
ビジネスは信用で成り立っているからです。
約束を守ることに少しプレッシャーを感じるかもしれませんが、それを乗り越えるからこそ自分の影響力が乗ってきて大きな結果が出せるようになります。
だからこそ、できない約束はしないことです。
相手の関心を買いたいという思いがあると、わたしたちはついつい無理してでも、できそうもない約束をしたり社交辞令を言ってしまいます。
だからこそ、守れない約束はしないことです。
他人の能力に頼ってお客さんの役に立つ
人の役に立つということを考えるときに、必ず自分の力だけで役に立たなきゃいけないわけではないからです。
自分の専門であれば自分が相手の役に立てばいいんですが、もしお客さんの困っていることが自分の専門外であれば、それを専門にしている人を紹介に役に立てようとすることです。
ただ、注意点として良くないものを紹介してしまわないように気をつけることです。