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八日目

八日目の蝉じゃないです。

ネタバレあります。
16歳の時に観たフランス映画。
今から4年前かな!
いいえ、4年前は嘘です。

一時期ハリウッド映画に飽き、ヨーロッパの映画や単館映画をむさぼり観た時期がこの頃。
物心ついた時から母親が映画をレンタルする習慣があって週一でレンタルビデオ屋さんに通っていた。リリースされてすぐの1997年。

こちらも記憶が曖昧で最近観かえしてみたシリーズ。 

ジャケと裏に書いてある簡単なあらすじでとてもこの映画を観たいと思った。
いつかまた会える…ってなんだろう。
劇中では蒙古症と言われていた、ダウン症の青年が主役。


たまげた…全然覚えてなかった…
こんなにファンタジーだったのね。

冒頭

この世の初めは無だった 
あったのは音楽だけ

一日目 神様は太陽をつくった
まぶしい太陽

次に神様は大地をつくった

二日目 神様は海をつくった

海はあしをぬらす
風は体をくすぐる

三日目 神様はレコードをつくった
四日目 神様はテレビをつくった

自分はどこで生まれた?
たぶん蒙古だろう

五日目 神様は草をつくった

草は刈られると痛いと泣く
だからそっとなでて 優しく話しかけてあげよう
こうして木に触れると 人は木になる

目を閉じると 人はアリになれる

(絨毯の上を歩くアリが掃除機に吸い込まれ、叫ぶところで、シンクロしてジョルジュが叫びながら起きる。)

六日目 神様は人間をつくった

人間の色はさまざま

七日目 神様は休息なさった

ナタリーは女の子
僕は女の子が好き 
キスをしても ちくっとしないから

同じ施設のナタリーに恋をしている。 

変わって、セールスマン向けの講話をする(コンサルタントなのかな)ハイクラスな暮らしぶりのアリー。

笑顔を見せないカタブツな仕事人間といった感じ。饒舌で笑いをとりながら聴衆を引き込む。
家では、妻と子供二人に愛想をつかされ別居。

そんな中、自分のところに会いに来る子を迎えに行く約束を忘れてしまう。妻からは子供に電話も取り次いでもらえず、会いに来ないでと言われる。

自分の務めは果たしているのに、なぜ君はいなくなってしまったんだ。と独り言を言う。幻想まで見えてしまう始末。「触らないで、火傷をしてしまいそう。」妻の発言はなんてフランスらしい表現なのだろう。

2日会社に暇をもらって、妻のいる家に向かうと、外で子供たちが楽しそうに遊んでいた

車から眺めるだけで、アリーは引き返す。
雨が降る夜、どうにでもなれと言わんばかりに目を閉じハンドルを離す。
そこで、ジョルジュの犬をはねてしまう。

ジョルジュとアリーの出会うところだ。

ジョルジュを施設に返そうとするが…。みたいな。

障害のある子を拾ったと警察に話していたのが、友達になっていく。
今では山のようにある人生が変わる系ロードムービーかもしれない。
ジョルジュの愛くるしいキャラクターとハチャメチャをやらかす中で、アリーの表情が徐々に変わってくる。
トレーラーの運転手にジョルジュが助手席から喧嘩を売って、その帰りにも同じトレーラーに出くわしまた喧嘩を売って、ついにトレーラーがアリーの車を煽り、停めさせ降りたアリーに詰め寄る。ジョルジュは車をロックし、アリーがボコボコにされる。めっちゃオモロい。

色んなものを手放しながら、泣いたり笑ったり感情のリミッターが外れていくアリー。
それぞれ何回も辛いことが起こるし傷ついていく。ジョルジュがパニックになると、アリーは構わず寄り添って優しくなだめる。まるで子供と母のように見える。
ジョルジュも世間の偏見に傷つきながらアリーの問題を間近に受けて変わっていく。そして、なくてはならない存在になっていく…
そんなハッピーなお話…

半分も行かないうちにここで山場きちゃう?と思いながらみていたけど、展開がいくつかある。飽きるところがなかった。ちょいちょいあるファンタジーがきっとジョルジュの世界観なのだなぁ。いくつも泣いたり笑ったりしたけど、情緒が無茶苦茶にされないの。2人のやり取りで救われるからだ。

さて、いくつか嘘もあるので気になったらレンタルしてみてください(笑)

スケベなシーンはないので、家族で安心してご覧ください。

最後は、アリーが

この世の初めは無だった 
あったのは音楽だけ 

一日目 神様は太陽をつくった

まぶしい太陽 

二日目は海

海にはいると ほら 足が濡れる
次は体をくすぐる風 

三日目 神は草をつくった

刈られると 草は泣く
そっと優しく話しかけよう

木に触れると 人は木になる

四日目 神は牛をつくった

牛の吐く息は熱い

五日目は飛行機

乗らなくてもいい 飛ぶのを見よう

六日目 神は人をつくった

男と女と子供を 
僕は女と子供が好き
キスしてもチクッとしない

七日目 神は骨休めに雲をつくった

雲を見ていると あらゆる物語が見えてくる

神は考えた 作り忘れたものは?”

八日目の創造物は-


絵本みたいな映画でした。
観かえしてよかった。





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