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Photo by
yokoichi
黒猫と夕
確かな感触は私には在る
まだ留まる場所は
要らない
依存ではなくて
理想ではなくて
流れた血がまるで標
私は私に手を添えられ
魂はいつも手招く
刹那
月が狂気が貫いた
待ち続けても
待ち続けても
待ち続けても
待ち続けても
眩しさは私を離してくれない
遠ざかっているのか
過ぎてしまっているのか
逝くなら逝くよ
私なら大丈夫
雑踏を越えれば
平行線は交わるかな
詩人を疑わずに
紅き道の
凪がれるままに
答えはすべて其処に置いてある
どうか
静かで待っていて
待ち続けても
待ち続けても
待ち続けても
待ち続けても
眩しさは私を離してくれない
遠ざかっているのか
過ぎてしまっているのか
覚えのない約束が積み上がって
口を塞ぐ
伝えたいことは決まっている
運命に逆らうことになっても
言葉ひとつあればいい
『黒猫と夕』
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