入道雲
不自然な苛立ち
いつもより声を荒げる決定打
選択後
未来と過去は崩壊
跡形も
残らない
清々しい心持
耕作地には実る
意識を洗練した身体には宿る
何かしらには
何かしら残る
残らざるを得ない
それは
暫定的にも
絶対的にも
残されてしまうもの。
廃棄するのか
保持するのか
選択肢はあったようで
事実
無い
残そうと思いが発生した時点で
その対象自身が
既に権限を握る
最初から
最後まで
ずっとそうだ
やがて還る場所を見失うのは
他ならぬ
意志のためだ
それは
全ての所有物であり
個の所有物である
また
そのどちらでもない
遠く
母を求める声が震える
遠く
父を慰める声が震える
不自然な
苛立ち
昏々と
昏々と
『入道雲』
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