夢幻の臨界点
お父さんと弟さんと3人で話した。
私が状態がおかしくなったのは、ちょうど3ヶ月前からである。
ちょうど新人のヘルパーさんが入ってきて、一緒に家事をやり始め、手順を説明したり、終わらなかった仕事を全部私がやるようになり。
そのうち 打ち解けて、やる気のある方なので、私も一生懸命手伝ったりして、そうこうしてるうちに私の家事意欲に火がつき、物置、寝室、居間の大掃除&大改造をいっぺんにほとんど寝ないでやった。
しかしその後の疲れで鬱が勃発した。
折しも その頃、血液検査でひっかかったため、デポ剤のゼプリオンを、150 mg打っていたのを100 mgまで減らしていたのだった。
大改造 & 大掃除を境に、ヨガの動画をかけると幻聴が始まるようになり、ヨガが出来なくなってしまった。
気楽にやっていたヨガが怖くなり、すっぱりやめた。
以降、食事の量が激減した。
プロテインを取ることすら忘れがちになった。
この恐怖心 たらなかった。
私はここから一気に激痩せが始まった。
夏だった。
パジャマ 一着着たきり雀をやめて、昼間 着替えるようにしていた。
下着も手洗いするようになっていた。
すね毛を剃ったり腕毛を剃ったり、お風呂も突如として2日にいっぺんは必ず入るように、スイッチを切り替えていた。
あれほど、入浴 困難に苦しんで、風呂が怖かった私が、心を無にして風呂に入り、体を洗い頭を洗い、顔も丁寧に洗顔し、スキンケアというものを始めた。
同時に仕事はしていた。
pixiv の売り上げが下がっていた。
それで かなり無理をした。
原稿が止まってしまっていて、第10話を描くのに、休みなしで突入した。
完璧に自分自身のキャパシティを越えることばかり、連続して同時進行で、3ヶ月前からぶっ通しでやってしまったのだ。
完全に鬱になった。
入浴 困難をぶり返した。
自律神経も乱れた。
心身ともに、すっかりおかしくなった。
自分のペースで健康のために快適に行っていたヨガ、あれができなくなった時、あれで幻聴が始まった時、なんとなく分かっていた。
でも、頑張ればなんとかなると思っていたのだ。
だけど結局、怖くてヨガの動画は見れずに現在に至り、どんどんどんどん出来ることが出来なくなってきて、仕事にも差し支えるようになってきて、精神の不調 だけではなくて、肉体的にも不調が出始めた。
お父さんに言われるまでもなく、弟さんに言われるまでもなく、実は分かっていたのだ。
ハイペースで無理をしたこと。
自分の病状の限界点を大きく 越えてしまったこと。
少し 小綺麗にしようと思って、おしゃれするようになったことは、楽しかった!
今でもちゃんと着替えてはいるけれど、夏とは違って、お風呂に入るペースは落ち、お風呂も怖くなってきて、夏場のように2日にいっぺんのペースでお風呂に入れていた自分がまた、入浴 困難に戻るのかというのが、悔しかったのだ。
ヨガで鍛えた筋肉はすっかり落ちた。
食事の量も減ったし、精神的に 摩耗してしまい、日々、精神的な無理が祟って食べても食べてもなかなか体重が戻らない。
抗うつ剤は増えたが、夏場できていたことが、出来なくなっていく日々への恐怖から、毎朝絶望的になる。
そして結局できない。
うわっ 調子な明るさで、地に足のつかないことばかり、日々やっている。
明らかに、出来なくなって行っている。
元の、パジャマで着たきり雀の頃の、障害者2級、あの自分に戻るのが怖くて、だけど今はもう、全てにおいて恐怖心ばかりで、コンビニ にタバコを買いに行くことすらできない。
そろそろ限界が来たのかな。
人並みに、と言う、夢幻は、夏場の3ヶ月で終わった。
今日 弟さんにはっきり言われた。
「無理してる、それは分かってた。おかしくなった時 をメモしておいたんだ。ちょうど3ヶ月前、大掃除を始めたあたりだよ」
自分でも分かってた。
大掃除をやってその後、ヨガの動画で幻聴が始まってヨガをすっぱりやめた時、あれから 分かってた。
何度トライしても、幻聴は出る。
自分は無理をしているということは、その辺から重々分かってた。
夢をもっと長く見たかったなぁ…!!!
自分のペースを取り戻そう。
自分のペース の範囲で、小綺麗にしよう。
統合失調症、障害者2級。
その範囲で、負担なく、やれることをやろう。
ああやっぱり 夢だった…!!!
でも 夏場だけでも、いっぱしのテキパキした小奇麗な奥さん、その真似ができたのは、面白かった。
とってもいい気分だった。