ロスト・ケア (光文社文庫)
読書記録 📖
2013年出版
全人口の1/3が高齢者になっている現代においては、よりリアルに感じる高齢化社会の話。
目を背けたくなるような自宅での認知症介護の悲惨さ、これは本当にあります😱
国の介護保険法改正に翻弄されながらも企業を維持しようとする介護ビジネス業界、
削られる人件費や人手不足で過酷な労働を強いられる現場スタッフ、
賄い切れないサービスに不満や不安を募らせる家族、
いつまで続くか分からない介護ストレスによる家族からの虐待を受ける高齢者。
それぞれの立場で介護に翻弄される人々。
「誰が悪い?誰を吊し上げれば良い?」
介護者⇄家族の関係は一言で表せない、
介護の辛さで「いっそ、いなくなって欲しい」と考える事もあれば、
「辛いけど、家族のためなら頑張れる」と思う事もある。
ストレスを抱える中で何が本当の自分なのか分からなくなり自己嫌悪に陥る家族が多いそう、、、、
金銭的事情で満足なサービスが受けられない人々には生きる事すら困難になる、
「貧ずれば鈍ずる」金銭的ストレスに晒されている状態でまともな判断が出来るわけもなく、
生活は悪化の一途を辿る。
個人で解決できる範疇を超えています🫨
介護の現場を経験してきたからこそ分かる、
尊厳死や法の隙間に落ちてしまった人々の悲惨さがリアルに描写されていました。
#読書記録 #介護 #ロストケア #小説もたまには読む
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