ただの人と名乗っています。

どうも、タダノヒトです。

この名前、結構気に入っていますが、身内には不評だったりします。

全力の無個性を主張するお名前ですからねぇ。

私は私で、文章を書くとき、「ヒト」という単語が使いづらくなりました。
こっちは自業自得です。

ま、せっかくなので、私が「ただの人」と名乗っている理由を書かせていただきます。



このご時世、何かしらの方法で自分を表現することは珍しいことではありません。
かくいう私も、あっちへふらふら、こっちへふらふら、いろんなところに首を突っ込んでいます。

でも結構、挫折します。

表現したことについての数字がはっきりと表れる世界で、初めのうちは猪突猛進で突っ込んでいけるんですけれど、ある程度の時間が経つと、猛烈に恥ずかしくなるんですよね。

才能ないし、上手くならないし、数字は伸びないし。

で、力尽きてフェードアウトしまして、しばらく引きこもった後に、また他の場所で懲りずに何かを始めるという繰り返しでした。


そんなことを繰り返して、ふと、「力尽きている時間、無駄だな」とようやく思いました。

そりゃあ、才能が有って、その場所で1番をとれるなら素晴らしいことですけれど、私はそうではありません。
それで納得するならまだいいのでしょうけれど、だからといって全てを止めてしまえば、今度は私が困ったことになります。
表現して、生んだモノが誰かに笑ってもらえたり、誰かの心に残っていないと、私が生きていけないのです。

というわけで、私は、表現することを棄てない代わりに、「1番の特別な誰か」になることを棄てることにしました。


そして私は「タダノヒト」になりました。

相も変わらず挑戦しては挫折します。

心身ともにひ弱なので頻繁に力尽きますし、存在するだけで恥ずかしい時ばかりです。

人がうらやむ成果なんて何一つありません。

でも、しょうがありません。

「だって、ただの人だもーん!!」


こんな、やけっぱちな一言で、それ以上は自分を責めずにまたすこし頑張れる、割と魔法の名前なのです。


私は今日はここにいますが、明日はどうかわかりません。

今日は元気ですが、明日は力尽きているかもしれません。

でも、明日力尽きても、明後日には戻ってこれるかもしれません。

悪いことも良いことも、たぶん普通にありうることです。


だって私は、ただの人ですもの。




おわり。

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