心理学の知見:運動したらケーキが食べたくなる
「運動をしたあとは、ケーキを食べてもいいよね」と思うことがありますよね。
この心理がいたるところで働いているといえそうです。
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スタンフォード大学のエフロンらは、2008年に、大学生99人に、はじめての黒人系アメリカ人であるオバマ大統領候補に投票するかを聞いた(オバマが大統領になる前ですね)。
そのあと、警察官を採用するとしたら、白人か黒人のどちらがよいかを聞いてみた。
アメリカ人は、人種差別主義者と見られたくないので、この質問に白人とは答えにくいが、オバマに投票すると答えた人は、警察官には白人の方がよいと答える傾向があった。
黒人系アメリカ人であるオバマへの投票を表明すると、いいことをした気分になり、白人の警察官を推薦することにつながった。
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ミーティングでいい発言をしたとか、社会的によさそうな企画に賛同したとか、何かいいことをしたな、と思った瞬間。この瞬間気をつけた方がよさそうです。
あたかも、倫理の貯金があって、いいことをして倫理の貯金が増えると、「ちょっとくらい使ってもいいか」と思う心理が働くようです。
ダイエットでリバウンドが起きるのもこの原理なんでしょうね。
いいことをしたと思ったとき、わるいことをしやすい。なんとも、人間くささを感じる、悲しいですが愛おしさも感じる僕たちの習性です。
Effron, D. A., Cameron, J. S., & Monin, B. (2009). Endorsing Obama licenses favoring Whites. Journal of Experimental Social Psychology, 45(3), 590–593. https://doi.org/10.1016/j.jesp.2009.02.001