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言葉にできないのか、言葉にならないのか。

今日は出初式でした。

亡き父は消防士。
妹も消防士。
もう1人の妹もまた消防士。

長男の僕は教師。

なんでやねん。

たくさんの人にそう聞かれました。

親父を超えたい。

どこかでずっと、この気持ちを持っていました。

バングラデシュの災害へ派遣されたり、阪神淡路大震災や東日本大震災でも、現場で活躍した父。

そんな父に憧れて、小学校の頃は「将来の夢は消防士」と書いていた。

今でも、父のことは心から尊敬しているし、かっこいいと思う。

消防士という仕事に向かってまっすぐに夢を追いかけていった妹のことを、僕はとても尊敬している。
ちょっと羨ましい気持ちもある。

でも、それでも、僕は違う道を選んだのです。

同じ道で勝てないと思ったからじゃないんですよ。
違う道で勝負したいと思ったからなのです。

今では、その選択に誇りを持っています。

消防の仕事は、人を守ること。
つまり、親父や妹の仕事は、未来を守ること。

先生の仕事は、未来の担い手を育てること。
つまり、僕の仕事は未来を作ること。

もはやそこに優劣はないし、勝負なんてつけようがないんですよね。
そもそも、勝負って何やねんって話です。

気づいてみれば、単純でした。

僕は、堂々と胸を張って、親父と酒が酌み交わせるようになりたかったんですよ。

親父と肩を並べて歩けるようになりたかったんですよ。

親父を超えたいんじゃなくて、ただ一緒に歩きたかったんですよ。

同じ景色を見て見たかったんですよ。

それに気づいたのは、親父が亡くなってからでした。

あの日見ていた風景の中に、自分が登場人物として存在している不思議。

29年前。
今年。

29年の時を経て、出初式に自分が参加する側として立つとは思いもしませんでした。

僕は消防団員としての参加。
妹は消防職員としての参加。

父はいったい何を感じているんだろうなあ・・・
見にきてくれていた母は、何を思うんだろうなあ・・・

言葉にできないのか、言葉にならないのか。

うまく文章にできません。

でも、残しておこうと思います。

今日感じたものを大切にしたいから。

自分の息子達と酒を酌み交わし、肩を並べて歩ける日が来ることを願って・・・。

このノートが何かのきっかけになれば嬉しいです。
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