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結局は、金目でしょ?

あんまり、こういうことを言うと元も子もないんだけど。

ADHD とか ASD みたいな発達障害、社会不安障害(SAD)、HSP、みたいなこの世の中の「常識」内で生きることにつらさを覚えるのって、

結局は今目の前のこともあるけれど、それより将来への不安、生活への不安のほうが大きいんじゃないかな。

二次障害のこと

ほとんどの人は、障害があってもある程度は歯を食いしばりながら働いたり生きているわけで。
その範疇に収まっている限りは、実は大きな問題じゃなかったりする。

ちょっとした歯車の狂い、ちょっとしたボタンの掛け違いで、うまくいかなくなったときに、飢える将来が見えるのが怖い。

仕事に行けなくなる

会社を辞めないといけなくなる

収入源を失う

家賃、食費などが払えなくなる

住む場所を失う

死ぬしかなくなる

みたいな、最悪の想定を頭の中でグルグルしだす。
それで、不安の中で眠れなくなったり、鬱になったりする。

トリガーは、仕事上でのちょっとしたことなんだけど、二次障害として起こる症状はそれが主原因ではないから、治療してもすぐ治らない。

転職やバイトを選択肢に

会社を休職したら、傷病手当が支給される。

でも、これも生活保護の問題と同様、働かないこと前提になっているので、別の食い扶持を探せない。
※生活保護も、傷病手当も、働いた日を申告すればOKだが、その分収入は減るので現実的じゃない。

傷病手当をもらいながら、アルバイトでもいいから、まったく別の仕事をトライアルでやって、
もし今の仕事を辞めても、最低限食っていける・稼いでいける、っていう気持ちが持てれば、精神は大きく改善する。

週1~2、一日数時間を、今の職場のことは全く知らない人たちと働く、それだけでどれだけ救われるか。
休職療養中に、自己肯定感が0の日々を送る中で、誰かに触れ、誰かと話し、誰かから感謝されることがどれだけ救いになるか。

精神医療の人たちも、健保組合の制度設計の人たちも、もうちょっと知恵を働かせてほしい。

今の職場じゃないところで、「リセットしてイチから働ける」ことが心の中にあることは、大きな回復アイテムなのだ。

結局は、金目でしょ

多くの企業が副業禁止を定めているが、国としては副業・複業は推進の立場だ。
結局は、多くの企業は自分たちが魅力的な職場を提供していると思っていないので、ほかを見て逃げられたら困るのだ。

勤務総時間のコントロールが必要とか、本業に支障をきたすとか尤もらしいこと言っているが、
前日の接待で飲みすぎて、翌日遅く出勤してきたり、寝ぼけていたり、酒の匂いをプンプンさせながら会社に来るほうがよっぽど支障をきたす。

昨今でいえば、コロナで外出自粛が呼びかけられている中で、かたくなにテレワークをしなかったり。
会社に来ることが愛社精神だと勘違いしている経営者はいまだに多い。

これも、「金目」だ。
自分の目の届くところに、社員を置いておくことの対価が給料だと思っているからだ。
「何をしているか」「何の結果を出したか」を見れば、べつに副業の翌日にポンコツになっていようが構わないのだ。成果だけを見ればよいのだから。

で、こういう経営者にヘコヘコしている奴らも、みんな「成果は出せないから、ちゃんと出社だけはしとこ」というポンコツだ。

意外と、お金の問題が解決すれば、それなりに精神を病む人は減るんじゃないかと本気で思っている。

個人的おすすめ

東京にいたころ、精神的におかしくなってしまったとき、ずっと某緑色の宅急便さんでバイトしていた。

センターにもよると思うけれど、配属されたところは仲もよく、みんな新設で、年齢も近い人がいっぱいいて、
そのバイトで心も、懐も、だいぶ救われた。

仕事を並行してやっているときは、土日の昼から夜。
辞めて、しばらく無職だったときは、週5~6で朝から夜。

ハードだったけど、住所さえ覚えたら、配達は三輪リアカーで爆走すればよいので、体力もついたし、痩せたし、睡眠障害も治った。

朝がとにかく起きられないことを伝えていて、時間になっても来なかったら電話で起こしてくれたし、笑って許してくれた。

その代わり、配達中に、急ぎで行ってほしいとか、これだけお願いしてもいいかな、とか、そういうのは全部請けた。

自分がちょっと役に立ってるという感覚と、迷惑かけたりしていることへの償いができているという感覚は、とても薬になった。

身体動かしつつ、ちょっとずつ自分ができることが増えていく、配達の仕事は、個人的にはおすすめです。
誰にでも当てはまるわけじゃないと思うけど。

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