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発刊順:79 海浜の午後

発刊順:79(1962年) 海浜の午後/深町眞理子、麻田実訳

私立診療所の一室では、手押し車に横たわった一人の患者に対して、奇妙な尋問が始まろうとしていた。その患者は、自宅のバルコニーから誤って転落したと思われていたのだが…警部の質問に答える方法は、ボタンを押して、赤ランプが一度つけば、イエス、二度つけば、ノーだった。そして、あれは殺人未遂だったのかとの問いに対する答えは、赤ランプが一度だった!すさまじい反響が起こった。誰が患者を突き落としたのか…。意外な結末までをサスペンスフルに描く上記「患者」を始め、表題作「海浜の午後」と「鼠たち」の一幕物3篇を収録する。

ハヤカワ・ミステリ文庫の裏表紙より

3つの小品をまとめた一幕ものの戯曲集。
この時代になると、お金持ちの遺産を狙った親族の集まり・・・というのも時代遅れなのか、男女の「不倫関係」による愛憎が引き起こす事件で、物語の中にもハーレクインロマンスっぽいような雰囲気(実際のシーンは書かれていないが)が漂う。
 
「海浜の午後」は、海水浴のビーチで起こるエメラルドのネックレス盗難事件。
「患者」と「鼠たち」は、不倫もの(?)をネタにしたミステリ。
 
どんな役者がどのように演じるのか。三谷幸喜氏が演出し大泉洋が演じるのか、故蜷川幸雄氏が演出し藤原竜也が演じるのか・・・でまったく違う物語になるのだろうなぁ、なんて想像する。


HM1-79 昭和61年11月 第2刷版
2023年7月20日読了


 

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