発刊順:11 おしどり探偵
発刊順:11(1929年) おしどり探偵/橋本福夫訳
トミー&タペンスの第2弾の短編集。
初登場作品の時(秘密機関)は、幼馴染の仲良しから恋人へと発展し、今作では結婚6年目となり、幸せではあるが少々退屈して刺激を求めている。(特にタペンスが)
そんな2人に、都合よく、ある探偵事務所の経営を引き継ぐ話がきて、英国情報部からの依頼も受けることとなる。
ひとつひとつの事件は、あまりにもたわいのない内容で、各章で同時代の名探偵を模倣しながら謎を解いていく、なんとも楽し気な2人と、前作から引き続き登場しているが、たいした活躍もない助手のアルバート君。
とても短い短編なので、おおよそ犯人の検討もつくし、謎解きといえるほどでもないので、後半は飽きてしまった。
プロとしてミステリを書くようになり、自身が想像したものをどのように展開させていくのか、さまざまな試みをしていた作品だったのでしょうか。
トミーとタペンスが次に登場するのは、12年後の『NかMか』。
クリスティーの中で、決して忘れることのない2人をどんな風に活躍させようかと、練りに練っていたのかな。
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