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「企業選びの軸」はこれ一択。「自分のやりたい仕事」そんなの『キレイごと』。テクニックの前に「本音の軸」の探索から【就活準備 2026年版】

「あなたの『企業選びの軸』を教えてください」
就職活動中に採用担当者などからよく聞かれると思います。面接対策であれば『内定率アップする回答例!』のようなテクニック集を頼るのも良いでしょう。

しかし、就職活動の初手としては、面接対策のテクニックに頼る前に、真の意味でのブレない「本音の軸」を構築するのが良いでしょう。悩みや迷いが生じた際にも、立ち戻れる”考え方”になるからです。

それには、就活生の置かれた外部環境を把握し、30年後の自分を想定してバックキャスティング思考(理想の未来からの逆算)で探索していくのがオススメです。『理想の未来』がクリアに描けていれば、それを実現するための道のりが見えやすくなり、方向転換や小さな失敗にも柔軟に対応できます。

焦る気持ちは誰しもありますが、成功のカギは自分自身を知り、理想の未来を描くことにあります。心を落ち着け、自分の価値観を見つめ直すことで、本当に自分に合った道を見つける力が生まれます。

そこで本記事では、就活生の企業選びにも影響する『日本の国力』という環境的なファクターを整理しながら、キレイ事ではない本音ベースの「企業選びの軸」(本音の軸)を構築するための視座を提供したいと思います。

まず、日本の現状を把握しておきましょう。

豊かさの基準とされるGDP(国民一人当たりの国内総生産)は高度経済成長以後急速に低下しG7で最下位。日本の国力低下を分かりやすく示しています。低水準の要因は短期的に解消されませんので同じ傾向が続く可能性が高いと考えられています。

このことは、就活生の企業選びにも影響を及ぼします。企業の生産性が低いと収益性の悪化に直結し、給与やボーナスが上がりにくくなるからです。経済環境もさらに悪化し、税金や社会保障費などの公租公課の負担増を覚悟する必要がありますし、年金制度も追い打ちを掛けます。

2021年には70歳定年が努力義務化されましたが、日本人の平均寿命ぎりぎりまで引き上げられる可能性があります。次は「70歳定年、75歳受給」が見えてきます。つまり、今の就活世代は「死ぬまで働く世代」であると言えます。

次に、就活生が重視している「企業選びの軸」が25年前からどのように変化したか見てみましょう。

1999年 1位:自分のやりたい仕事(職種)ができる会社
2025年 1位:待遇面が良い(給与・手当・休暇制度など)

「自分のやりたい仕事」から「給与などの待遇面」といった実利や安定に関心が移っているのが分かります。

その理由は、日本の経済環境が大きく影響し、安定した収入が将来の不安を和らげると感じる人が増えているからではないでしょうか。では、就活生にとっての『将来の不安』って何?

――このように日本の課題と就活生の置かれた環境を俯瞰しながら『不安の正体』を掴み言語化するのが「本音の軸」の第一歩です。その裏返しが『理想の未来』のヒントになるからです。

本記事では、就活テクニックは提供しませんが、就職活動に役立つマインドセット醸成にお役立てください。

極力平易な文章で記載しており、以下に該当する方に読んで頂きたい内容となっています

  • 『不安の正体』を見極めたい

  • 就活に悩んでいる。企業選びの軸が分からない

  • 就活の心構えや考え方を醸成したい

  • 就活を何から始めたら良いかわからない

需要があれば今後も関連記事を共有したいと考えておりますので、ご支援いただけますと幸いです。


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