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本と酒の五十歩百歩

 本も、酒も、あまり違いはない。そういう価値文脈を私は内包してる。酒さえ飲めば気が楽になる人もいるだろう。嫌なことを忘れるとか、酒を飲むことで得られる酩酊状態?が好きという人もいるだろう。人生の辛いことから逃げるため、或いは純粋な楽しい時間を過ごしたいがため。酒は「そういうもの」でもある。

 本は、どうだろう。どうということの程でもないだろうが、どうだろうかと気になってはいる。読み心地の良い文章が詰まっている本がある。イライラする本もある。色々本を読んでいくと、自分が心地いいと感じられる文章を目にしたくなる。そうすることが多くなる。そうしてしまう自分がいる。

    きっと、本に酔っているんだ。本に依ってるんだ。辛いこと、不安なこと、心がざわつくことも全て、この本を開いている間くらいは消えてくれるよう気がする、と。

 でも、なかなかどうして心は落ち着かない。いくら酒を浴びても、本当に安心することが(きっと)難しいように。多分。でも、「そういうもの」を持っていることは、人生を歩む上での有効な戦略ともいえるのかもしれない。

    逃げることの出来る居場所を作っておく。それは実際の場所でなくとも構わない。本を読むという行為でもいい。一時のやすらぎが、「居場所」になることもある。独りで晩酌したり、好きなyoutuberの動画を見たり、散歩をしたり、泳いだり、友達とだべったり、知らないところに行ったり、「居場所」を集めるという行為そのものが居場所になるかもしれない。やすらぎの有無は、こころの健康を保つために是非とも推していきたいものだ。

 本も酒も変わらない。それが自分の居場所となったり、ついつい時間を費やしてしまったり、酔ってしまったり。五十歩百歩なのだ。違いは確かにあるだろうが、違わないところもある。良いようにも言える。悪いように言える。五十歩百歩自体に、良し悪しを押し付けることは出来ない。ぐだぐだ言って、今日も私は本を少しづつ読んでいる。最近は、就活がマジで不安すぎて正直内容が入ってこないほど頭が動かないのであるが、気休め程度にはなってほしい。ほしいのだ。大学生も楽じゃないよほんとにね。
 
 伸び伸びと文章を書きたいが、現状はそれを許してくれない(ようにしているだけなのだが)。ちなみに最近読んでいる本は、「疲れすぎて眠れない夜のために」、内田樹著です。疲れてるなと感じたら読む、そういう薬みたいな本です。

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