たぶん、わたしもお疲れちゃん
疲れている人のところに、夜食を持ってやってくるクマとサケ(魚)とその他愉快な仲間たち…という、謎の世界観。
短い漫画とレシピが載っていて、ジャンルとしてはレシピ本というカテゴリになりそうな1冊なのだが、マンガが…沁みる。
出てくるのはお疲れの人類と、ちょっとダメそうな人類で、あとはクマ、サケ、ネコ、ネズミを代表するように大抵は動物たちだ。
モヤモヤを抱え、動けなくなっているところに突然現れ、夜食の差し入れの他、次の日の朝食を用意してくれたり、食べ終わるまで赤ちゃんをあやしてくれたり、とても手厚くサポートしてくれる。
この、わけのわからないものたちのわけのわからない優しさがやたら沁みてしまうのだ。
(きっとわたしもお疲れちゃん仲間だ)
興味深いのは、店主のクマも疲れてしまうとこ。
相棒のサケは様子を見て差し入れするだけで、それ以上のことは言わない。
動けるメンバーや新しいバイトを募集して仕事を続けている。
そこも優しい。
残念ながら求めてもなかなかこのクマさんたちには会えそうもないから、
何度もページを開いて、優しさをかみしめる。
ちょうどよくお腹もすいてくるしね。
(シンプルな絵なのに、料理がおいしそうなのもいいのよ)