夏の読書7
スペースX社のスターシップのフライト5がそろそろあるはずです。今回は1段目ロケットのブースターが地上へ帰ってきて、これをキャッチすることに挑戦するそうです。
CGでは何度も見たけど、ほんとにできるの?できたらすごすぎるんだけど。とにかくフライト5からは目が離せません。
そんなスターシップの最終目的地は火星です。いつごろいけるようになるのでしょうか?そこで、今回読んだ本は「火星の人」(アンディ・ウィアー)です。
日本では「オデッセイ」というタイトルで2016年に劇場公開された映画として有名ですが、なにせ、宇宙人もでてこなければ、宇宙戦闘もないのに、どうしてこんなに面白いんでしょう。
映画も面白かったけど、原作もいい。宇宙開発に少しでも興味があって、ロケットはどうやって飛ぶのかとか、宇宙ステーションではどんな危険があって、どんな対処をしているのかなどがわかっていれば、そのぶんさらに面白く読むことができます。
ひとことで言えば、「宇宙飛行士ってめっちゃ大変」。
火星に取り残された主人公が、火星脱出のためにロケットがある場所まで探査車で向かうのですが、この距離が3200キロあるわけです。
「水曜どうでしょう」が好きな人なら「対決列島」を見たことがあるはずです。札幌から鹿児島までレンタカーで甘いものを食べながら戦うあの傑作企画です。あの距離が約2500キロです。
それより700キロも長い距離を酸素も水もない、気温はマイナス50度の極寒の火星をたったひとりでひたすら走るのです。常に死と隣り合わせのデスロードです。
宇宙飛行士は一般人よりはるかに優秀です。そして、地球にはそれをバックアップする天才の集団がいるNASAがあります。彼らはいったいどうやってこの絶望的な危機を突破するのか。この物語が面白くないわけがありません。
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