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もし閉局したラジオ局が,また復活する可能性があるとすれば…その可能性の1つについて考えてみたという話。

FMPORTリスナーだったこーぞーです。

2020年6月30日,新潟県民エフエム放送,愛称FMPORT(エフエムポート、以下「ポート」)は停波・閉局しました。

一度無くなったものをいつまでも惜しんでいるなど,見苦しいと思われる方もおられるかもしれませんが,今回の話はその逆で,私はこの形での復活を期待しません。

さて,タイトルのように,こーぞーは
「ポートがもう一度放送する可能性が1つ残っているじゃないか」
という考えに至りました。

それは,
自然災害です。

現在も日本で自然災害が起きています。
令和2年7月豪雨について(首相官邸のHP)

被災された方へお見舞い申し上げます。

臨時災害放送局としてのFMPORT

今もし新潟県で,豪雨が,あるいは大きな地震のような災害が起きたら。
そしたら,ポートにもう一度放送してもらう理由ができるじゃないですか。災害関連情報を伝えるという理由が。

災害関連情報を伝えるために,一時的に開局するFM局をやってもらうんですよ。

リスナーの皆さんは,こんな復活では喜ぶに喜べないじゃないかと思われるでしょうけど。そりゃあ災害など起きない方がいいに決まっていますし,ポート復活のために災害起きろだなどとは言いません。だから期待しないんです。

さて,ポートは地域に限られたコミュニティ放送ではなく,新潟県域をカバーしていたわけです。
もっと言うと,さらにラジコにも頑張ってもらえたら,県外からも聴こうと思えば聴けるんです。

まだ新潟県内の各送信所から電波は送れるはずです。
放送機器もまだ本社のコズミックスビルに残っているはずです(多分)。
そこで誰かかつてのパーソナリティーに喋ってもらえたら…県民は安心しますよ。心強い臨時災害放送局になります。

ということで,ちょっと調べてみました。

臨時災害放送局とは何か?

すると,総務省のPDFが出てきました↓

「臨時災害放送局 開設・運用の手引き」

「平成 31 年4月 総務省 信越総合通信局」とあります。これによれば,

1 臨時災害放送局とはどのようなものか

「臨時災害放送局」は、FM(エフエム)放送の電波を使用する放送局で、臨時災害FM局とも呼ばれます。
阪神・淡路大震災の経験等を踏まえて、平成7年2月に制度化されました。災害時に、地方公共団体が住民向けに情報を提供するために臨時に開設することができる放送局であり、被災者の救援や生活支援等のための放送を行います。災害の被害を軽減することが目的の放送局なので、住民が手にするラジオ端末に危険回避行動を直接呼びかけて、防災行政無線を補完する役割を担うことができます。
臨時災害放送局を開局するためには、電波法に基づく放送局の免許が必要です。緊急時なので、その免許申請は、「臨機の措置」として電話(口頭)によって行うことができます。

口頭で放送免許の申請ができるとは…すごく思い切ってますね。

思わぬ制約

さて,続けて読んでいくと,制約が見えてきました。

臨時災害放送局は市町村が開設するFMラジオ放送局なので、市町村が放送内容を決定します。

「市町村が開設する」のだそうです。
これを見ると,新潟県域全体での放送は難しいんですかね。放送法らへんに定めがありそう。

旧来のポートがだいたいまるごと復活…とはいかなそうだということがわかりました。残念。

災害時はコミュニティFMの規模がいいみたいです。

ちなみに,PDFの21ページから,FMながおかの社長の話が載っています。
FMながおかは長岡市の既存のコミュニティFMですが,2004年の中越地震,2007年の中越沖地震の際に,臨時災害放送局として運用されたのだそうです。社長の話,なかなか興味深く読ませてもらいました。
その社長が,中越地震を振り返った話の中で,

「キー局や県域放送局は、建物の倒壊や火災、土砂崩れなどの被害状況の情報はあるものの、被災者が必要とする情報が放送されていないのが現状でした。」

という話があります。「県域放送局」とはずばりポートのことでしょう。
やはり,コミュニティFMのように限定した地域で,安否情報や避難所情報,ライフライン情報など,より局所的な情報を伝えるのが災害時には必要なようです。
ほかにも,やはり金銭面での苦労についても書かれていました。

やはり復活はなかなか難しいですねえ…

おわり。

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こーぞー(松永幸三)
頂いたサポートは、多分知識を得るために使われると思います。

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