子宮頸癌の原因、所見、症状、現代医学の治療、東洋医学の治療(漢方など)をまとめてみました。
子宮頸ガンとは?
子宮に発生するガンのうち、子宮頸部に発生するものを子宮頸ガンという。子宮がん全体の約90%を占めていたが、最近では50%ほどになっている。女性性器腫瘍の中で最も多いとされる。
子宮頸癌が起こる原因は?
子宮がんの発症にはHPV(ヒトパピローマウイルス)との関連が示唆されており、特に16型、18型がガン発症に関連していると言われている。子宮がんの組織型には扁平上皮癌、腺癌、混合型がある。最も多いのが扁平上皮癌と言われている。
子宮頸癌の所見、症状は?
初期では症状が無いことが多い。進行すると以下のような症状が出てきます。
不規則な出血
子宮頸がんの初期段階では、不正常な出血やおりものの増加が起こることがあります。これには月経周期外の出血、性行為後の出血、おりものに血液が混じることが含まれます。
腰痛や骨盤痛
子宮頸がんが進行すると、腰痛や骨盤痛が生じることがあります。これらの痛みはしばしば長引きます。
尿道または直腸症状
がんが近くの組織に拡がると、尿道や直腸に圧迫がかかり、排尿時の痛みや排尿障害、腸の問題が生じることがあります。
性交時の痛み
子宮頸がんの進行により、性交時に痛みや出血が生じることがあります。
子宮頸癌の診断方法は?
診断方法は、不正性器出血などが発見の糸口となる場合がおおい。その他には触診や内診、CT、MRI。腫瘍マーカーではSCC、CA72-4などが参考になる。また病理診断で癌細胞を確認する。
子宮頸癌の一般的な治療法は?
局所的には手術、放射線療法、全身治療としては抗癌剤などがある。がんの進行度に合わせて、それぞれを併用することもある。
子宮頸癌の予後は?
子宮がんが局所に限局した1期であれば5年生存率は80%を超えるが全身に進行した4期では20%を切ると言われています。腫瘍の広がり方で予後は左右される。
子宮頸癌の東洋医学的な考えは?
東洋医学では、体の健康は体内のエネルギー(気、気血、陰陽など)のバランスに依存していると考えられています。子宮頸癌の東洋医学におけるアプローチは、西洋医学のアプローチと異なりますが、一部の患者にとっては補完的な治療法として利用されることがあります。東洋医学は、体のエネルギーの流れやバランスを調整し、体の自然な治癒力を活性化することに焦点を当てています。
東洋医学を取り入れるメリットは?
東洋医学における、子宮頸癌の治療においていくつかのメリットがあります。
・東洋医学は患者の個別の体質、病状、および症状に基づいて治療をカスタマイズできるため、癌患者に対して個別化されたアプローチを提供できます。これにより、治療の効果を最大化し、患者の状態に合った治療を目指せます。
・子宮頸癌の治療はしばしば身体的な不快感や痛みを伴います。東洋医学は、鍼灸療法や漢方を使用して、これらの症状の軽減に役立つことがあります。これにより、患者の生活の質を向上させることができます。
・東洋医学は食事の重要性を強調し、特定の食材や食生活の変更を通じて、ガン患者の栄養摂取を最適化し、体力を維持することができます。これは体重の減少や体力の低下を防ぐのに役立ちます。
・東洋医学はストレスの影響を考慮に入れ、リラクゼーションテクニックや呼吸法などの方法を提供することがあります。これにより、患者の精神的な健康をサポートし、治療へのモチベーションや忍耐力を高めるのに役立ちます。
・東洋医学は通常、西洋医学の治療と組み合わせて使用されます。これにより、子宮頸がん治療の総合的なアプローチを提供し、患者に対するケアの幅を広げることができます。
ただし、東洋医学のアプローチは主治医とよく協力し、信頼性のある東洋医学の専門家の指導を受けることが重要です。
以上のような点から、東洋医学を取りれるメリットがあります。
東洋医学で考える子宮頸癌にアプローチできるポイント
子宮頸癌に対する東洋医学のアプローチ方法は、患者の症状や体質に合わせて個別に調整されることが一般的です。以下は、一般的な東洋医学のアプローチポイントになります。
体質診断: 東洋医学では、体質が個人の健康に大きな影響を与えると考えられています。まず、東洋医学の専門家は患者の体質を評価し、病状を理解するために個別の診断を行います。これは脈診、舌診、症状の詳細な質問などを含むことがあります。
食事療法: ガン患者に対する食事療法は、個別の体質と症状に合わせてカスタマイズされます。特定の食材や調理法、漢方などが推奨され、栄養摂取とエネルギーのバランスを最適化するために使用されることがあります。
ストレス管理と精神的なサポート: 東洋医学は、精神的な健康を重視し、ストレス管理技術、瞑想、呼吸法、および運動などの方法を提供することがあります。これにより、患者の心身のバランスをサポートし、治療へのモチベーションのアップや忍耐力を高めます。
予防と健康の維持: 東洋医学は健康の維持と疾患の予防に焦点を当てます。患者には健康な生活習慣の促進、バランスのとれた食事、適切な運動、ストレス管理などがアドバイスされることがあります。
その他の子宮頸癌の治療法
鍼灸療法
鍼灸療法は、体内のエネルギーの流れを調整し、体のバランスを取り戻すために使用されます。がん患者に対しては、痛みの軽減、不快な副作用の軽減、免疫システムの強化などの目的で鍼灸セッションが行われることがあります。
漢方
癌の治療において、漢方は伝統的な中医学や東洋医学の一部として使用されることがあります。漢方は、天然の植物、ミネラル、動物由来の成分を組み合わせて利用され、患者の体質や症状に合わせて調整されます。
症状の緩和: 漢方は、子宮頸ガンによる不快な症状の軽減に役立つことがあります。食欲不振、疲労感、痛みなどの症状を和らげるために漢方薬が使用されることがあります。
免疫サポート: 漢方は免疫系をサポートし、体の抵抗力を高めるために使用されることもあります。これは、がん治療に関連する副作用や感染症に対抗するのに役立つことがあります。
体質に合わせた組み合わせ: 東洋医学では、体質(表裏、寒熱、虚実、陰陽など)が個別の治療に影響を与えると考えられています。漢方薬は患者の体質に合わせて処方され、体のバランスを調整し、症状を改善するのに役立ちます。
抗がん作用: 漢方薬の一部には抗がん作用があるとされるものがあり、癌の治療においてそ、現在もその可能性が研究されています。これらの漢方薬はがん細胞の成長を抑制し、軽減するために使用されることがあります。
副作用の緩和: 漢方は、主要ながん治療法(放射線療法、化学療法、手術)による副作用の緩和にも使用されることがあります。例えば、化学療法による吐き気や嘔吐の緩和に漢方薬が用いられることがあります。
また癌に対する漢方治療による文献もあるようです。
癌に関連する漢方の値段・価格の相場は?
ガンに関連する漢方の価格は、およそ1万~5万円/月程度と、値段に幅があります。
なぜ漢方の値段に開きがあるのか?
漢方は、患者さんの体質や病歴、置かれている状況等を考慮して組み合わせるもので、状態によっては漢方の種類が増えるため、どうしても皆同じというわけにはいかず価格に差があります。
予算に合せることもある程度は可能ですが、最初から予算を聞いてきたり、とくに問診もせずに上記のような体質や状況を考えず、一般的な古来の漢方薬を選んで出してくる漢方薬局もあるので、その点は注意した方がよいでしょう。
値段が気になっても、ガンに関する漢方を相談する際は、まずはベストな提案をしてもらい、後から予算の調整をしたほうが賢明です。
東洋医学的に子宮頸ガンの治療を始める場合は?
東洋医学的治療は、体質の調査から始まり、陰陽のバランスを整える食事療法や漢方などを用いて体全体の機能を改善します。健康管理と生活指導も重要であり、個々の症状や体質に合わせたアプローチが必要です。そのため専門家への相談が重要になってきます。
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