忘れられないホテル:メラネシア編
Mana Island Resort & Spa
日本人にとって人気の旅先のひとつFiji。英語が公用語ということで(英国連邦コモンウェルスの一員)、最近では留学先としても人気らしいですね。300以上の島々からなるフィジーには、バックパッカー向け宿から超高級ラグジュアリーホテルまで、実に様々な宿泊施設があります。旅の予算に合せていろいろな選択が出来るのも魅力のひとつでしょう。300ある島のほとんどは小島で、1島1ホテルというスタイルも多いから治安も良い。また子供NGというオトナ限定の宿も多いので、静かなバカンスを求める人々にとっては実に理想的なHideawayということ。
こちらを訪れたのは2009年。フィジー本島の西側にあるマナ島は、ママヌザ諸島のひとつ。この当時はフィジーの島々の中でも大規模な離島リゾートとして人気で、島全体がひとつのリゾートホテルとなっていました(現在は他のホテルもいくつか建っている様です)。加えてマナ島は地元の人々にとっても特別な場所で‟神が宿る島”と言われており、実際に島の東側半分は神聖な場所として、立ち入り禁止区域がありました(これは今でも同じ様です)。
7月前半で乾季のベストシーズンと聞いていたものの、現地はとにかく風が強く、またそれが冷たかったのです。『フィジーがこんなに寒いと思わなかった!』と地元の人に言ったら、『Trade Windsだからね』と返され、おお、これが世界史で習った貿易風か!とテンションが上がったことを覚えています。
初フィジー、初の離島リゾートでしたが、こちらのホテルには日本人スタッフが必ずひとりいるということで、それだけで妙な安心感がありますよね。だからと言って、日本人客が多いという訳ではなく、この時は我々を含めて2組だけ。ほぼ欧米からのファミリー層でした。そのためかキッズ・プログラムがとても充実していて、朝9時から午後4時くらいまでの日中は大人だけで過ごしている人がほとんど。毎晩違うアクティビティやイベントが用意されているのも滞在型リゾートならではで、伝統的なカヴァの儀式からヤドカリレースまで、実に多彩で楽しめました。
客室は、メゾネット型ハウスからBure:ブレと呼ばれるフィジーの伝統的なバンガロータイプまで何タイプかあり、スタンダードなブレを選択。このタイプは東西に長い敷地のほぼ中央にあるので、レセプションやレストラン、数か所あるビーチなど、アクセスは一番良く便利。部屋のランクが上がり豪華になるほど、静かなエリア=敷地の端に建てられているので。
敷地内にはちょっとしたコンビニや、ランドリーコーナー(かなりの洗濯機数)もあり、長期滞在向けの設備としては◎でしょう。ただ、朝食を始め、食事は一切基本料金に含まれておらず、その点がちょっと不便かも。この手のホテルは、オールインクルーシブの方が楽だと思うのですが。
とは言え、こちらのホテル、名前にSPAが付くだけあって、スパは最高でした!個人的な意見ですが、日本国内から海外でいろいろ試した中で、1、2を争う感じ!フィジアンは大柄な人が多く、施術も体重を掛けながらぐいぐい揉みしだく系なのですが、圧強めだからと言って痛いとか不快とかは皆無で、効くー!気持ち良いー!というタイプ。極楽とはこういう時間でしょう。贅沢にも、1週間の滞在中、2回も行ってしまいました。
もうひとつ、スタッフが素晴らしかった!例え日本人スタッフが居なくても全然問題ないほど、とにかく明るくフレンドリー!フィジーでも多く流通している某日本メーカーと同じ名前だからか、直ぐ覚えてくれて、滞在中はあちこちで名前を呼ばれていました。こちらの姿をちょっとでも見掛けると、皆さん遠くからでも名前を呼んでくる。ただ単に、そのメーカー名を口に出して言いたいだけなんじゃないかとも思いましたが(笑)。そして、フィジアンのスタッフは常に何かしら働いていた印象があります。あんなに強い貿易風に負けず、常に庭を掃いていくれて、そのお陰かどこも小綺麗で居心地良かった!
南の島ならではの体験も多々しましたよ。南十字星を肉眼で見れましたし、巨大なヤドカリ(ヤシガニ?)が部屋の入り口にいたし。HolidayではなくVacationをしたいなら、バッチリの旅先です。
本島との間はフェリーで1時間弱、または小型プロペラ機で15分のフライト。マナ島の空港は、林を切り開いて作ったという手作り感満載で、フィジアンのファミリーが管理しており、これも社会科見学としては面白かったですし、何しろ小型機なので機長の直ぐ後ろから観察できるし、窓の外にフィジーの島々を眺められるし。予算が許すなら、島間の移動はフライトをおススメします!