見出し画像

妖精と、秋の空。|役者ポートレートVol.38

11月に入り、めっきり秋の空気…を通り過ぎて冬がやってきました。
皆様いかがお過ごしでしょうか。

私の撮影において、私自身の作風というものは前面に出していません。
被写体たる役者さんが、心地よいとか発見があるとか、そういった作品になることがゴールであるからです。
あくまで私の技術や作風はゴールに至るための手段であり、ツール。
ですので、私の写真には統一感がありません。

さて、今回はご依頼を頂いての撮影です。
以前観劇した舞台にご出演されていた、森野山もりのやま小亜ちあさんです。
愛称「もりぽむ」から、以下ぽむさん。

リクエストは「透明感のある感じか、ダークな感じ」。
とても振り切れたテーマですが、ご要望に沿うのが私のスタンスですし、どちらでも応えられると思っていただいている証拠です。

では、透明感かつ自然豊かにいってみましょう。



ポートレートの定番スポットのひとつ
気軽に行けるのが一番のポイント

最初はすごく緊張なさっているのか
勝手がわからないのかで
表情が硬くなってしまったので
自然な表情を引き出すための時間として


笑顔が苦手
そうおっしゃったので
引いてみたり、後ろ向きにしてみたり


役者さんは息吸って存在しているだけで
それだけで素敵なので
笑顔はたまにでいいんです

口角が上がってきただけで
100点満点
ここまで来たら
世界の住人になってもらいます


草木も花も
世界は彼女の味方です

誰かが言いました
「もりぽむは存在が天使で妖精なんです」


これは妖精さんです


森林を抜けると夕刻に
雲間から覗く秋の空

沈みかけの日が
雲を茜色に照らして
幻想的な空間にしてくれます


季節は秋
日没が早くなるにつれ
どこか物寂しく

しかし美しい
この光景を見続けていたいと
そう思わされるのでした


ーーーーーーーーーーーーー

笑顔がうまく出来ない。
そんな方が、それなりにいらっしゃいます。
ぽむさんからのご依頼の際にも、そんなお声を頂きました。

私も笑顔を作るのは苦手です。
顔が引きつっちゃいます。
その姿を見て、より自分を嫌いになるのです。

じゃあ写真を撮るときに笑顔が必要かといえば。
私は、必ずしも笑顔である必要はない、と思ってます。
ぽむさんにも笑顔は要求しませんでした。

撮ってるうちに楽しくなってきて、自然と笑顔がでるならベストです。
逆に笑顔でなくても作品に仕上げるのが、私の仕事です。
彼女の表情は草木や秋の空にピッタリなので、そのままで十二分。

ロケーション的に透明感はそこそこでしたが、妖精さんのイメージは強く引き出せたかなと思います。
手前味噌ではありますが、おおむね事前にイメージしていた通りの仕上がり、そして想像以上の夕焼けや、想像以上の雰囲気に助けられ、最高の仕上がりにできました。

ご本人が写って心地よい。
それが実現できれば、笑顔の有無は関係ありません。
次回以降で笑顔に挑戦してみたいと思えば、それでいいのです。

そんな感じ。

ーーーーーーーーーーーーー

10月はご依頼撮影でいっぱいのひと月になりました。
皆様ありがとうございました。

11月も引き続きご依頼お待ちしております。
10月が繁忙だった反動なのか、かなり予定に余裕ができておりますので、お気軽にお問合せいただければと思います。

お出かけしやすい気候ですので、ちょっと遠出も考えてます。
鎌倉とか、箱根とか。
都内でも素敵な場所がたくさんありますので、コースのご相談もぜひ。

撮影のコンセプトはこちらから。

ご依頼の詳細はこちら。

それでは!

こちらもどうぞ


いいなと思ったら応援しよう!

たかはしあさぎ
ご覧いただきありがとうございます! サポート頂きましたら、役者さんのコーヒー代、撮影機材への投資、資料購入費として使わせていただきます🙏

この記事が参加している募集