火曜日しばらく雑記帳・32:Guardian Angel
先週、11月3日の木曜日が祝日で休日だというのは盲点だった。それを忘れていて4日の金曜日に定期健康診断の予約を入れてしまったのだった。
3日の晩の21時からは絶飲絶食、4日は朝早起きして赤坂に行かなければ、そして、それだったら午後は川崎のラボに顔出して仕事しよっか、でもバリウムがお腹に重たくて5日の午前中まではしんどい。
つまり、4日を休日にすれば天気のいいさわやかな4連休だったところを、考えもなしに4日に健康診断を先月に入れてしまったがために、3日は自粛で夜から断食修行、4日はAM健康診断、PMは仕事、夜はちょっとしんどくて早く就寝、夜中も何度か目が覚めて、5日のAMまで健康診断の余波が続くという羽目に陥ったわけだ。
バリウムでなくて胃の内視鏡検査にしたら?という意見もあるだろう。胃の内視鏡検査も最近ではだいぶん楽になったらしい。でも、こちらも何種類かの薬を飲んで受診するなど、いろいろ面倒そうだ。バリウム飲んでのX線検査ってどうせ何も見えないんじゃない?という人もいるが、以前、レントゲン写真を見せてもらったところでは胃の襞まで綺麗に写っていて感心したことがあるので、その点は私は信頼している。
我ながらどうかしている。来た順番に処理、できることは即実行、などと気取っていると失敗することもある。
まぁ、いい。年に一回だ。
予想どおり、5日の午前中はまだ身体が重かったけれども、昼前にはだいぶん楽になったので、土曜日のルーチン、いつもどおりジョギングをしてきた。新横浜から鴨居の間の往復のいつものコースを 13.8km、走っているうちに体調が完全に戻ってきて最後の 1km はスピードを上げて、といっても 6.5分/km 程度だけれども、力強く走り切ることができた。
知的生産性向上のために大事なことは何だろうか。20年ほど前だっただろうか、頭がキレキレだった研究所長の言葉を思い出す。
私には Guardian Angel - 守護神がついているのだろうか、幸いなことに健康と体力は今のところ問題ない。
■そんなわけで、木曜日の晩は消化にいいものにしようと、豚とカブのスープ。真っ赤な人参は金時人参、少し早いけれども季節に入ってきた。
さすがに11月、寒くなってきたので、こういう料理がおいしくなってくる。
日曜日は「創造的進化」について改めて考え直しながら note の記事を書いた。10月末の月曜日にサボったので、今回は余裕をもってかき揚げ、もとい、書き上げて UP。
文字数が多いわりには、まだまだ理解不足で書き足りない部分もかなりある感じなので、まぁ、今時点での理解、ということで、今後ときおり書き直す感じになりそうだ。
ということで、その日の晩の夕食は気分よく、牛スジと大根の麦酒カリー。
プレモルの黒を350cc贅沢に使い、牛スジと大根に金時人参をスパイスとともに1時間ほどやわらかく煮込み、牛スジの旨味に大根のクセと自然な甘みにスパイスがバランスして美味くできた。
11月から週に2日はオフィスに顔を出そうということになり、今日(11月8日)の火曜日は早起きして弁当作って、川崎のオフィスとラボであさイチから仕事、弁当食べてから昼一番に移動して、午後は新横浜の事務所からリモートワークでずっとミーティング。ダッシュして信号渡り、そのまま階段を上って改札を走り抜けて、階段を一段飛びで下りて電車に乗ったり。
やっぱり、こうやってバタバタ動いているのが好きだ。両脚の軽い疲労感がたまらなくいい。
「フットワーク軽いですね、って言われると嬉しいんだ。」
「アホらし。それって、仕事の生産性とか客観的な成果とかよりも自分自身のやってる感が大事ってことなんじゃない?」
「ぐ・・・・・。」
■先週から耳にひっかかった音楽を少し。
1.アントワーヌ・ボワイエとキム・ヨレの "Our Spanish Love" はしっとりとよかった。聴くべし。
2.アルメニアのジャズ・ピアニスト、ティグラン・ハマシアンも注目しているのだけれど、ライブ動画が YouTube にあがっていた。セロニアス・モンクのテイストでほのかに中東の香り。
3.中東といえば、2週間前にあがっていたNational Arab Orchestraのライブがいい。女性の歌い手はレバノンの Abeer Nehme 。
力強い声で惚れてしまった。
ポップス寄りのアラブ歌謡が心地よく聴ける。
2021年にリリースのアルバムはもっとアラブ寄りでこちらも聴いてて飽きない。
彼女のことは、そのうちまとめて取り上げることになるだろう。
4.アラン・ホールズワース、といえば超絶技巧ギタリストとして1980年代から一世を風靡した。「孤高の」と枕詞がつく人で、私はあまり熱心に聴いていなかったが、先週にライブアルバムがリリースされていた。本人の完璧主義が過ぎてライブ盤はほとんど発表されなかったらしい。
トニー・ウイリアムスのライフ・タイムでの曲、Proto-Cosmosがタイトルになっていて、エキサイティングな演奏が聴ける。キーボードがアラン・パスクァだ。
オリジナルはこちら。
米国のジャズ・ピアニスト、アラン・パスクァについては、半年前の雑記帳で書いたことがある。トニー・ウイリアムスについても書いているので、興味あるかたは是非。
それにしても、アラン・ホールズワース、2017年に死去していたとは知らなかった。敬遠せずにもっとよく聴いていればよかったと思う。私は超絶技巧好きなほうだが、それでも、完璧主義の孤高の人よりも、対外試合・他流試合など失敗しても外に開いていく人のほうが好きなので仕方なかったかもしれない。
5.素晴らしい女性ドラマーのアニカ・ニルス、自身のバンドのネヴェルとのスタジオライブが公開されていた。とにかくかっこいい。
ジェフ・ベックのバンドのメンバーとしてツアー中だ。最近ロスで、こちらも注目のギタリスト、ブラジルのサン・パウロ出身のラリ・バシリオと楽しく過ごしている様子が facebook で流れてきていた。
ラリ・バシリオについても、以前に雑記帳に書いた。
明るい紫のリップに明るい紫のネイルに明るい紫のアイバニーズのギター、明るくて綺麗で正確なうえ闊達でスピード感あふれる演奏、この人にもぞっこんだ。
6.中東のギターやリュートのような弦楽器・ウードの奏者のダファー・ヨーゼフのあたらしいシングル"Ondes of Chakras"は、テープ逆回しディレイの繰り返しとシンセサイザーとリバーブの効いたギター、ウードの柔らかい音色、そんな絶妙なアンサンブルのバックで包み込むような空間を感じさせ、笛やベースがソロを作っていく音作りで、砂漠の中の古代の遺跡で静かに独り佇んでいるような幻想的な感じがとてもいい。是非、聴いてほしい。
6.番外編、こんにちワルツ。吉本でダントツ一番人気の YouTube チャンネル、バレリーナ芸人・松浦景子、先週アップされた動画は確かに神回、見ていて飽きない。
運動ができる人はいいなぁ、とうらやましく思う。
■なかなか読み進まないと度々こぼしていた"Algorithms to Live By"は読み終えた。とても楽しく読んだものの、こういう一般向けの教養書は日本の書籍、たとえばブルーバックスのほうがトピックを絞って深堀するので、ずっとよいと思う。
今年8冊目の洋書は、シカゴの女性探偵、V.I. ウォショースキーが活躍するサラ・パレツキーのシリーズ、1992年の "Guardian Angel"。
書影がうまく出ないが、まぁいいだろう。だいぶん前に読んだので再読になるけれども、6月に Vic の新作を購入して読んだときに、間違えて一緒に購入してしまったのだ。
これも何かの縁だろう、と思い、また洋書の読書の進捗がイマイチなので一冊くらいイージーなやつもいいだろう、ということで読み始めた。
やっぱり面白い。今でこそVicも丸くなって柔らかく暖かく読みやすいが、このころは、気が短くてシニカルで冗長かつ攻撃的なジョーク連発、ソロ感が強く親しい友人ともすぐにぶつかる、そんなとんがった感じが懐かしい。文体も少々固めで、そんなところも面白い。
昔懐かしいは趣味ではないけれども、たまにはいい。
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