火曜日しばらく雑記帳・38
■ポケモンの主人公がサトシから交代するということで、一部でだいぶん話題になっていた。その告知を聴いた瞬間にショックで顔を手で覆いソファーに身体を投げ出してうつぶせになったまま動かないでいる男の子の写真が Twitter で流れてきたし、実際、トレンドで1位になったらしい。
なにしろ、BBCでも報道されていた。
この報道で初めて知ったのが、サトシはイギリスでは「サトシ」ではなく、Ash Ketchum だということだった。これは驚いた。記事からリンクされている動画を見ても日本語のナレーションでサトシと言っているのが、英語字幕では Ash となっている。
英語圏の人にもそれほど発音が難しい名前ではないのではないか、と思ったけれども、やはり、海外展開の上で英語名というのは大事だったのかもしれない。確かに子供に親近感をもってもらおうと思うとそういうことなのだろう。
さて、サトシといえば、ビットコインの創始者として広く知られているサトシ・ナカモトが有名だ。
長らく謎の存在だったサトシ・ナカモトだが、6年前、2016年にオーストラリアの起業家クレイグ・ライトが自らがサトシ・ナカモトであると名乗り出たのも記憶に新しい。本当に本人なのか疑問も残っているらしいが、このインタビューを視聴した印象だけからいうと私には本人のように思える。
仮装通貨の基盤技術のブロックチェーンについて、もう少し深く知りたいとだいぶ前から思いながらも、依然、よくわからないままでいる。来年こそはもうちょっと勉強しよう、と決意しているところだ。
ところで、中国の同僚や友人はたいてい本名と別に英語名を持っていて、 "Jeffery" "Stephan" "Jimmy"とか、"Luna" とか "Maria" など、メールや会話のやりとりは英語名を使う。たまに、本名を使う人もいるし、本名のイニシャルで"G.C."なんてかっこいい人もいるが、多くは英語名だ。学校で英語を習うときから自分で名付けて、以来、その名前を使うと同僚の一人にきいた。
ただ、メールアドレスでメールを検索しようとすると、あれ?Charleyの本名ってなんだったっけ、とか、Steve Shao が見つからない、とか苦労するときも多い。
だいぶん前、日本人もアメリカの海外赴任の人は、Tommy Yamada や Steve Nakayama とか、海外の人に親しみやすい通称をつけるのが習慣だったと思うが、会社によっても違うかもしれないし、いまはどうなのだろう。
私が今いるNOKIAでは、中国人は上に書いたとおり通称を使うが、日本人は特に通称をつけずに本名を使う。First Name Basis なので、私をよく知らない人からくるメールや、ツールからの自動発信メールなどは、私の場合 Hi Tetsuro と来る。基本、私を名前で呼ぶのは親だけだし、よく叱られた子供のころを思い出してイヤなので、やり取りが多い人には、last name で呼んでくれたほうが comfortable だと伝え Shimamura, あるいは Shimamura-san と呼んでもらうようにしている。
もう7年以上、メールの文末には、Tetsuro Shimamura と書かずに、Shimamura, T. としているのだが、それは Shimamura と呼んでね、という意思がこもっている。が、しかし、初めての人や絡みがあまりない人は、やっぱりメールアドレスを見て Tetsuro と呼びかけで返事を返して来るのがほとんどだ。
このnoteは、ちょっとお洒落感を出るかな、という部分もあって、使い慣れている Shimamura, T. としていた。ここまで書いてきて、ほぼ日本人しか見ないわけだし、と、本名を併記するように変更した。
本名を漢字で出すなら、わざわざ併記しなくてもいいような気もするが、まぁ、そこは趣味の問題、そのように表記することで私の本人証明のようなものなのだ。
■それにしても、本格的に冬到来、だいぶん寒くなってきた。今季最強の寒気が襲来、ということで日本海側はかなりの雪になったようだ。冬至が近づいてくると、やっぱり水餃子だ。
水餃子のようにモチっとした皮を中国の厳寒の田舎っぽく作るなら、自分で粉を捏ねて作るのがよい。
久しぶりだったからか水加減が狂って、最初、どうなることかと思ったが、後から粉を足してなんとかまとめることができた。いつも、大きさの揃った円形にできずにイビツになるし、そこら中、粉だらけになるし、作っている間はストレス満点だ。でも出来てしまえば湯気がたって暖まる、ツルっとモチモチ、餡はじゅわっと、結果オーライ。
手頃な価格でいいスペアリブがあったので、泡盛も買ってきてソーキ汁を作ってみた。レシピはいつも良い記事を素敵なエッセイとともに書いている、「琉球ごはんの瑞樹」さんの次の記事のとおりに作った。
臭みやクセが完全に抜け、やさしい出汁と醤油の味がしみて、骨からするっとはずれて、ほろほろに柔らかく、これは美味い。
味のしみた大根も昆布も美味く、あっという間にご馳走様。1,2個とっておいて週末にソーキそばでも作ろうか、と思っていたら全部食べてしまった。
12月15日は午後から久しぶりに出張だった。出張といっても都内だが、フィンランドから来た会社の偉い人を連れてのお客様訪問だったので、少々緊張する。午後は少しでも身軽になるように、と弁当は使い捨てのプラ容器に詰めて持っていき、六本木ヒルズタワーのオフィスで昼にした。
前にも書いたような気がするが、レンコンは「見通しがいい」ということで穴に垂直方向に切るのが普通だと思うが、穴と平行に切るのも食感が違って美味しく楽しいものだ。レンコンはオリーブオイルともよく合う。
シイタケは、よくレシピで「石づきをとる」と書いてあるが、軸を傘の根本までカットして捨てている人も多いかと思う。私もちょっと前まではその一人だったのだが、実は、軸もおいしく食べられるので、石づきはともかく軸は残すといい。三國シェフ(オテル・ドゥ・ミクニ - YouTube)もYouTube動画で言っていたと思う。
■先週にひっかかった音楽をいくつか。
1.イスラエルのドラマー Ziv Ravitz (ジヴ・ラヴィッツ) が、アフリカはベナン出身のギタリスト、リオネール・ルエケと出した新しいアルバム、"Within This Stone"、シングルで "Malika" がリリースされた。
強い意志を感じさせる内省的なサウンドで聴きごたえがある。ジャケットの写真とタイトルも何か強いメッセージを感じさせるようだ。
このアルバムに収められている "Aziza Dance" は2年前のライブ動画が上がっていた。
ドラムとのデュオだが、二人の歌心あふれる息のあった掛け合いで、不思議とリッチな音で飽きさせない。
2.シタール奏者、アヌーシュカ・シャンカールの新しいシングル、"In Her Name"。
シタール特有の共鳴弦の響きが美しく、速いパッセージ連発の情熱的なフレーズとともに、ビデオクリップの踊りも迫力がある。
"What do you call the ashes of a girl" 「彼女の遺灰をどう呼ぶだろうか」から始まり、"Let the wind take these embers, these ashes and build the goddess of wildfire in her name" 「風に残り火と遺灰を使わせて彼女の名のもとに野火の女神を作らせよう。」と終わる強いメッセージ。
イギリス系インド人の詩人で作家・劇作家・イラストレータというニキータ・ギルとの共演で、詩の朗読はニキータということだ。In Her Name の「彼女」とは、ちょうど10年前にデリーで起きた集団レイプ殺人事件の被害者のことだ。解説は次のサイトに詳しい。
ちなみに、アヌーシュカ・シャンカールは、ラヴィ・シャンカールの娘さんで、ノラ・ジョーンズとは異母姉妹である。よく知られているとは思うが念のため。
3.アンゴラの港町ロビト出身、ヨーラ・セメードの新しいアルバム "Sou Kizombeira"、どの曲もキゾンバの楽しいリズムと音、思わず一緒に踊りたくなる。
以前に、もう一人のアンゴラの女性シンガー、アンナ・ジョイスとともに、雑記帳で触れたことがある。
4.フランスのコントラバス奏者のルノー・ガルシア-フォンと、リュートのクレア・アントニーニの二人の 2019年のアルバム Farangi (Du Baroque à L'Orient)、今年、このアルバムの1曲目 "Sylvaine d'Orient" をよく聴いていた。
印象的なイントロとメロディ、力強い弦楽器のアンサンブル、もの悲しいオリエントの雰囲気がいっぱいで、いい曲だと思う。
■はやいものでサッカーのワールドカップも終わり、今年もあと10日間だ。先週の土曜日は、午後から雨が降るというので、ジョギングは午前中に予定通りにこなした。
冷たい雨のあと、翌日はいい天気になったがいっそう冷えて寒くなった。昼でも弱いオレンジ色の太陽で、影が長い。冬至は今週の22日だ。21日の晩はもう一回水餃子を作るとしよう。