火曜日しばらく雑記帳・2023 CW34
意識があることを意識するには意識が必要であることはあたりまえだが、なかなか意識されないことかもしれない。
■お盆は、台風の余波もあって結局、9日から18日まで京都にいた。休みはカレンダー通りで、1週間、仕事は京都のサテライトオフィス(自宅のリビングのこと、念のため)からフル稼働、妻が昼・夜と作ってくれるのでほぼ隙間なく早朝から深夜まで 仕事PC の画面に向き合っている感じとなった。
こんなに仕事のプレッシャーの厳しいお盆は、Panasonic時代から通じて32年間の中で一回もなかったと思う。
とはいえ、妻の実家のほうの墓参りは、娘と孫娘と一緒に、10日の午前中にすませた。私のほうの墓参りは、新横浜に戻ったあと、少し遅くなったが20日にこちらは私一人で行ってきた。
ちょいと厳しい仕事の近況など口頭で報告して決意をあらたに、線香あげて水をあげ、花とお酒にサイダーを供えて、手を合わせてきた。
上野に行ったら蕎麦を食べたくなる。浅草まで足を延ばしてもいいし、神田や銀座、あるいは日暮里、北千住、と、広く探せば、このあたりには名店も多く、迷う。とはいえ、よく知ったお店で、いつもの雰囲気いつもの美味しさを何度も味わいたい気もする。が、私の墓参りの日は少しずれているので、目当ての店が休みになっていることが多い。
今回も、砂場、小粋そば、翁庵、と全部振られ、ラーメン屋も少し早かったか開店前。それなら、1月のように上野藪でもいいし、JR上野駅の構内エキナカの蕎麦屋でもいいが、JR上野駅不忍改札から信号を渡った向かい、ガード下のTOWAにすることにした。
濃いめのつゆがかかる天プラに粒がしっかりとした硬めのご飯、頬張った瞬間に、あぁ、この味だよな、という味で美味い。大ぶりの海老とイカに茄子の天ぷらがいい。
細い蕎麦を手繰れば、もちろん美味しく、これは満足。ころあいを見て供される蕎麦湯もつゆの量とちょうど釣り合った感じで、そういった細かいところも好印象。
稲荷町から上野まで歩く10分ほどの間、お供えの日本酒のおさがりを飲んですでにいい気分だった。クラフトビールもタップで味わえたが、アサヒの生ビールのみにしておいた。そのへんは、また、次の機会に。
■夏には、やはり鱧(はも)を食べたいものだ。今年も京都のスーパーで買ってきて新幹線で輸送してきた。
鱧(はも)といえば、私のイチオシはフライだ。
■先週からひっかかった音楽を少し。
1.ブラジルの若手シンガーソングライターの Lucas Mamede (ルーカス・マメーデ)のシングル "Um dia de Domingo," ゆったりした曲で優しい歌声、ついこの間も雑記帳(火曜日しばらく雑記帳・2023 CW13|Shimamura, T. 島村徹郎 (note.com))でとりあげたが、これもなかなかいいではないか。
そういえば声質はシコ・セザールと共通するところがあるようにも思う。どうだろうか。
2.HIROMI 上原ひろみの新しいシングルが出た。Snnicwonderland。
Sonicbloom を思い出すシンセのイントロ、そして、ベース、ドラムス、トランペットという編成、トランペットがなんともいえず不思議な雰囲気を倍増、楽しい演奏だ。
ビデオクリップも面白い。
アルバムが10月6日にリリースされる予定らしい。これは楽しみだ。オフィシャルのトレーラーもYouTubeに上がっている。
さすが、この人の英語は綺麗で fluent 流暢、コンセプトも明快だ。次々に新しい基軸で音楽を紡ぐことができるのは、世界の一流の人たちに自分の意志を伝えて動かすことができるからだろう。
3.ジョン・マクラフリンとザキール・フセイン他の Shakti 。結成50周年ツアーで世界を回っている。アメリカでのツアーが始まったところ、NPR の Tiny Desk Concert でも演奏を披露したとのこと。そのうち公開されるはずである。
4.アヴァンギャルドなギター、Henry Kaiserの新しいアルバムが出た。シングルが耳にとまった。
35年前ごろ、"Marrying for Money" というアルバムをリリースしていて、SF映画のカットのようなジャケ写で面白がって買ってよく聴いた。手元にないのが大変に残念だ。
そのアルバムの再録版 "Re-Marrying for Money" を聴くことができる。即興の録音は万人受けするものではないと思うが、わたしは好きでよく聴いていた。
5.コートジボワール出身、フランス・マルセイユに在住の Dobet Gnahore ドベ・ニャオレ。イスラエルのパーカッショニストの Sangit のシングル "Danser"で共演。
新しいアルバムがそのうちリリースされるということなので、こちらも楽しみだ。
2か月前にも紹介したと思うが、"Ayoka" 再録しておこう。
6.facebookで、パットメセニーとウルフ・ワケニウスのギター・デュオで "Bright Size Life"のライブ演奏が流れて来た。おなじみの名曲を二人が静かに演奏していて安心して楽しめる。
そういえば、マイク・スターンのギター演奏に、リチャード・ボナのベースとアル・ディメオラのパーカッションという、ファンにはたまらない映像もfacebookに流れて来た。
いい時代になったものである。
■金曜日の晩、いつもの夜21時2分発のぞみ60号で、京都の自宅から23時すぎに新横浜の事務所に戻ってきた。土曜日のジョギングは新横浜、朝9時に出走、京都より少し気温が低いけれども、まだまだ十分に暑い。
途中休み休み、少しショートカットして自重して 11.1km。
ところで、金曜日の晩、京都駅に向かう途中、四条木屋町のMickに寄って15分だけ飲んで行こうか、と、京阪の祇園四条駅で降りようとしたところ、外国人の男性に声をかけられた。京都駅より南、東寺のあたりにあるホテルに帰りたいがわからなくなってしまったらしい。
Mick - Old Japanese Style Bar
facebook page: https://www.facebook.com/MickKyotoShijoKiyamachi
バスだと四条河原町から205系統か、でも、バス停までの道のりやどのバスに乗ってどこで降りるか、逆方向に乗らないように注意など、説明が難しい。そもそもバスの利用はチャレンジングな感じだ。地下鉄の乗り継ぎを教えるのも難しい。そして、もたもたしていると、私のほうこそ新幹線に乗り遅れそうだ。
仕方ない、京都駅まで行けばわかるというので "ok, follow me"、Mickはあきらめ、改札を抜けずに引き返して京阪電車に乗り東福寺駅で乗り換えJRで京都駅へ、一緒に連れて行った。
イタリアのベネト州の山よりのあたりの街から一人で日本に来たらしい。2週間くらいの滞在で、東京と京都を観光するとのことだった。楽しく会話しながら移動した。
京都駅の改札を出たところで方向だけ教えて分かれたものの、大丈夫だっただろうか。笑顔で握手して別れたものの、逆に自分の意志とは別に何処にどう連れてこられたのかわからずにいて実は内心は焦っていた、ということはないだろうか。他人の意識はわからない。
自分自身の自由な意志を意識させられるときは環境や周囲の人とぶつかって思うようにうまくいかない場合であって、そのような自由がきかない条件のもとで、不確定な未来を想定しつつ過去の経験を踏まえて行動を選択し周囲に働きかけをするとき、そんなときだろう。
意志や意識が自分の中に単独で生まれてどこかに存在しているというようなものでなく、生きていく中で周囲との関係によって生まれてくるものであることは注意したほうがよいかもしれない。
京都駅での待ち時間は15分ほど、上りホーム11号車あたりにある売店 PERK COFFEEの生ビールを待合室でぼんやりと時間を過ごしていた。
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