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火曜日しばらく雑記帳・2025 CW08
毎日のように社内向けや顧客向け、ときには自分の整理のために、説明資料や提案資料などを作っているわけだが、会議の合間に次の会議の資料を作っていたり、場合によっては会議中に内職で次の会議の資料を作っていたりする。例えば孫娘がもう少し大きくなると、「じいじはどんな仕事をしているの?」と訊いてくるかもしれない。「お手紙をたくさん読んでお手紙をたくさん書いて送って、そして一日中話合いをする仕事だよ」と言ってもわからないだろう。まぁ仕方あるまい。
今に始まった話ではないが、ここのところずっと、作る資料の出来があまりよくない。お世辞にも解りやすいと言えないし、体裁もイマイチだ。体裁や正確さはそこそこでいいからスピード優先、本質的でないところは気にせず、本質的なところに集中して作りこむべし、完成度は60%でもかまわないから早く世に問い修正を早く回してブラッシュアップするのが肝心だ、。。。と言えば聞こえはいいが、実際には、次から次へと追いまくられてアップアップで体裁や正確さまで十分に気が回らないということが実体だ。
一枚ごとのスライドで何が言いたいのか一目でわかる端的で正確な言葉、印象的でわかった気にさせる絵、それらメッセージの配置、全体の色調、字配りやフォントにも気を遣い、そして、資料全体を通して統一感があるように作りたい。
そういえば、もう25年以上前になるだろうか、私の上司の課長は資料作りの名人だった。電子顕微鏡で撮影された写真や実験結果のグラフなどを巧に使い、絵や文字の色はこだわりのパステルカラー数色で統一、素人にもわかりやすい説得力あるスライドを作っていた。私達が作る資料をレビュー・修正して仕上げるのも時間がかかって大変だった。その際、とても感心したことが一つある。その課長は徹底して「わからない人」になれることだった。
「この文章、何言っているかわからない」と言われて、「あんたこの課の課長でしょ、わからんでどうするんですか」とこちらは説明するのだが、納得しない。徹底して「わからない人がわかるようになるまで」直しを入れられた。
おかげで、そんな資料に何度もだまされた事業部の営業部長から「今後、君たちのことをパワーポイント研究所と呼ぶことにする」となじられたこともあったほどだ。
隣の課の課長さんも資料作りが上手かった。あるとき、ご自身が作った新製品の企画資料の出来が満足いかないようで、ペラペラめくりながら「やっぱりこの資料、まだまだ魂がこもってないなぁ。」とため息をついていた。
そんな昔話を急に思い出した。
仕事に魂を込める。
あのころに比べて変化がどんどん速くなり、めまぐるしい毎日に追われて忘れがちになっているかもしれない。
■菜花が季節に入り、今年も楽しんでいる。さっと茹でて水気を絞ってそのまま食べるだけだが、先週の食卓には毎日上がっていた。オリーブオイルによく合う。
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ホワイトソースの粘度と量がちょうどぴったり、うまく行くときはうまく行く
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これはまたうまく出来た
つけあわせはジャガイモの揚げたのと菜花
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やはり菜花がつけあわせ
もちろん昼食にも登場する。
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昼いちの会議中にスピーカフォンをミュートで食べていた
18日の昼食は炒飯、冷蔵庫の中に余っていた白ご飯と豚肉に卵とネギを使って簡単にぱぱっと作った。
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18日の晩の新幹線で新横浜の事務所に戻った。19日の昼食はスキップ、20日はカップヌードル・カレーのミニ。懐かしい味でたまにはいい。
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ちょっと物足りなかったので、豚まんを蒸して、昼食 #2。
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冷凍の豚まんも蒸し器で蒸すと、ふっくらアツアツでお店の味だ。
■先週ひっかかった音楽を少し。
1.マダガスカルのミュージシャン、RAKOTO の新しいシングルが耳に残った。
アルバム "Tananan' Ny Arivo" の一曲だ。このアルバムタイトルは ChatGPT-4によれば「千人の街」マダガスカルの首都 アンタナナリボ(Antananarivo) の語源ということだ。きれいなジャケ写はアンタナナリボではないだろうか。
RAKOTOは1991年に自身の名前を冠したアルバムでデビュー、マダガスカルの音楽は当時から好きでよく聴いていたこともあり、さっそく買い求めてよく聴いた。Bandcampからデジタルアルバムで購入できる。
2.ドイツの Quadro Nuevo の "Nubian Groove" がよかった。
Quadro Nuevo はこれまで知らなかったのだが、ギターにリード、ベースとアコーディオンというアコースティック楽器のカルテットだ。1996年に結成というからけっこう長く活躍しているグループのようだ。
ドイツの Cairo Steps というグループをフォローしているためにひっかかってきたのだが、この曲 Nubian Groove はCairo Steps の曲で Cairo Stepsのメンバーも共演している。
Cairo Steps の演奏はYouTubeにいくつか上がっていた。たとえば。
親しみやすいリズムとメロディ、アコースティックとエレクトリックの音色がいろいろ聴こえてきて楽しい。ウードの柔らかい音も耳に心地よい。
3.ギリシャのギター・デュオ・グループKadinelia (カディネリア) のシングル "Traditional Bulgarian Song" がひっかかってきた。
ギリシャや周辺のフォークソングを演奏、 2014年から活動しているという若いデュオだが、ギターだけでなく他にも見慣れない楽器をこなすようで面白い。
アルバムは 2019年に一枚リリースしている。
素朴さがかえって先鋭を感じさせる、さっそくフォローしておいた。
4.ギリシャの女性シンガーのIoulia Karapataki イオウリア・カラパタキのライブが YouTube のおススメに上がって来てこちらもよかった。
5.その流れで、Marina Satti (マリーナ・サティ)というミュージシャンも新しく知った。
若いポップないで立ちながら情感たっぷりに歌うが、2024年にリリースされたアルバム "P.O.P." を聴くと、実際にポップな現代的な曲作りでなかなか聴かせる。
こちらもさっそくフォローした。
6.スペインのシンガーソングライター、Valeria Castro (ヴァレリア・カストロ)の "Deve Ser" シルヴィア・ペレス・クルスとの共演。
7.ブラジルの若手ギタリスト、カイナン・カヴァルカンチ。ホーザ・パッソスとのデュオで Carinhoso。
柔らかいギターの音色と優しい歌声。これは聴くべし。
リリースされたばかりのアルバム "Coração de Melodia" からのシングルだ。
いいアルバムだ。カイナン・カヴァルカンチは1990年生まれだが、すでにアルバムを数枚リリース、有名どころとの共演も多数ということでこれからますます楽しみだ。
■ジョギングは土曜日の朝に新横浜から鴨居を往復するいつもコースで 13.8km。また冷え込んできて空気が冷たい午前中だったが、太陽高度が高くなってきたからだろう、明るくなって陽があたっているところは暖かい。そして、早咲きの桜、たぶん河津様、のつぼみがふくらんできて、ほころび始めている。
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Y.T.D. 85.3km 計画比: +2.4km 今年の目標は 580km
土曜日の午後、ちょっと遅くなったが、ローザンヌ国際バレエコンクールを鑑賞した。最終日、決勝に残った9人だけだが、クラシックとコンテンポラリを、各 finalist がそれぞれ1演目づつ、十分に見ごたえがあった。
リンクは、動画の 32'20" から、司会の Deborah Bull (1980年のローザンヌ winner にして Royal Opera House で Principal になり、すでに引退しているものの、TVのキャスターなどで活躍しているという、イギリスのダンサー)の introduction から。故マーガレット・サッチャーの答弁を思わせるイギリス英語。
各 finalist の踊りは 34'40"あたりから。
優勝は韓国の Park Younjae、クラシックのバリエーションは「パリは燃えている」を見事に踊り、コンテンポラリも良く、韓流ドラマのスターのように背が高く顔立ちもよい、確かにひときわ目についた。日本人も3人が入賞、3位の Yasuumi Shinnosuke 上背がない不利をはねかえす躍動する笑顔のダンス、コンテンポラリの中では一番よかったのではないだろうか。
みな、若々しく伸び伸びと躍動して甲乙つけがたい。こんなふうに身体が動いたらどんなに楽しいだろうか。