仲の良さがサッカーに与える影響について
サッカーのコーチをしていて勉強になったことを記録しておこうと思います。
◯4つの優位性
サッカーでは4つの優位性があるといわれています。
1.数的優位
2.質的優位
3.位置的優位
4.社会的優位
今回は特に社会的優位についてふれていきたいと思います。
サッカーをやったことのある人なら、言葉では理解していなくても感覚的にわかることもあると思います。簡単に説明しますと、
1. 数的優位
試合を局所的にみたときにうまれる、2対1や3対2など関わる人の数が多い局面のこと。(めちゃくちゃ奥が深くておもしろい)
2. 質的優位
個人の持つ技術的▪身体的等能力が相手に比べて優れていること。
3. 位置的優位
相手DFラインの裏のスペースやライン間など、相手が対応しにくいポジショニングをとることでうまれる優位性のこと。
4. 社会的優位
選手間の親密度やお互いへの共通理解からうまれる優位性のこと。
今回はこの中の社会的優位について書きたいわけですが、監督いわく社会的優位は、一緒に試合に出るボランチ同士や同サイドのバックとハーフ同士で二人組を組みメニューを行うことや、単純にコミュニケーションをとる機会をつくることで高められるそうです。
これをきいたとき、選手間の仲の良さは大事だなと感覚的には思ってはいましたが、こういう考え方が確立していることを知っていたら現役時代にもっと活かせたことがたくさんあったなと少し後悔しました。
私が所属していたチームの良さ(他のチームと比べて)の一つに、選手の協調性の高さ、真面目さがあげられます。練習を真剣に取り組み、自分勝手なプレーをする選手は少ないので、お互いのことを理解しようとすれば理解できるポテンシャルは持っていると思います。
その特性を活かして、例えば、自分たちの試合でパスがずれてしまったシーンを振り返り、パスの出し手と受け手がそれぞれ何を考えてプレーしていたかを伝え、擦り合わせを行うだけでも次のプレーは変わってくると思います。
他には、普段の練習で何気なく二人組を組ませてしまう場面で、あえて他学年同士や同じポジション同士を指定して組ませてみるという心がけはできたと思います。
他のチームの取り組みでは、今年度の全国高校サッカー選手権で優勝した山梨学院に関する記事で、日本一のベンチをつくろうというものがありました。
ベンチを盛り上げる取り組みは、結果が目には見えにくい影響であり、結果論といわれればそうかもしれませんが、取り組む価値がある活動だと個人的には思っています。
社会的優位を発揮するうえで、自主的に行うことが重要だと思います。監督やキャプテンに言われたから、無理矢理ベンチを盛り上げるのではなく、自分たちから盛り上げることで、チーム全体の一体感は生まれるものだと思います。
でも、これをするのはとても難しい事だと思います。
どのような組織をつくったら、いろいろな立場の選手が、各々自立し、主体的に取り組むことが出来るのか。これについてはまた別の機会に書こうと思います。
最後に、社会的優位を高めることは、チームの戦術理解度の向上や組織全体の発展にもつなげられる可能性を持っています。
じゃあそんな社会的優位を具体的にどうやって高めるのかってことですが、それこそチームで話し合って行動を決めるべきものだと思います。それができるチームは既に社会的優位が高いのでは、とも思いますが…
雑な感想文をここまで読んでいただきありがとうございます。
では、何卒。